リティパン監督最新作でベルリン国際映画祭でも受賞して、気になっていた作品がフィルメックスで上映です。
新作はフィルメックスで上映してもらえるので、非常にありがたいです。
久々の土人形を使った作品で、ある意味『猿の惑星』です。
動物が人間を支配して、人間の蛮行を映写して観る、という特殊な手法での映画なので、パン監督のこれまでの作品同様とっつきやすい映画ではないです。
パン監督のこれまでの人生が人生なので、今回のような蛮行をテーマにした作品には、独特の感情が溢れています。
土人形を使う事で、客観的な時もあれば、ファンタジーになっていく時もあれば、不思議な感覚です。
人間のろくでもない行為の数々が、そのマネをしていく動物達もろくでもない存在にしてしまう。
記録映像を使う点ではソクーロフ監督の『フェアリーテイル』を思い出させますが、この手法は流行っていくのでしょうか。
全体主義の恐ろしさが描かれますね。