英霊たちの応援歌/最後の早慶戦の作品情報・感想・評価

「英霊たちの応援歌/最後の早慶戦」に投稿された感想・評価

ryoryosan

ryoryosanの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

戦争映画、特攻隊映画もたくさんあるがこの映画が1番ぐっとくる。

最後の出撃まで1店舗だけどうしても思い出せないエピソードは忘れられない。
敵艦に突っ込む前の一機一機の乗組員の学校名だけでなく部活の名前も出てくる。野球部だけでなく落研であったり柔道部であったり。
そのとき自分と友人たちが彼らと重なり合った。
mh

mhの感想・評価

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タイトルから「ラストゲーム 最後の早慶戦」とほとんど同じ展開を予想するも、その映画が90分かけてやった部分を30分でちゃちゃっと済ませる。
その後は学徒出陣+海軍+神風特攻隊ものへと移行する。
大学生くくりの戦争ものといえば「聞け、わだつみの声」なんかが思い浮かぶけど、こちらは終始明るい。
同監督「日本のいちばん長い日」のテロップ芸と、「血と砂」ばりの青春もので尻上がりに面白くなる。
大学生たちは早慶の野球部ばかりではなく、六大学の様々なクラブ活動――落語研究会、スキー部、レスリング部などをしていた若者たちを群像劇タッチで描いていく。中には元五輪候補なんてひとも。
遺書を書くくだりで、書けねーと悩んでるあたりがいいね。
銀座通りのお店を思い出すくだり「さすが慶應だな」だったり、暇さえあれば壁を相手にキャッチボールしてる男が実は金目当てで野球してたりと、細部が憎いほどうまい。
ラストは「血と砂」のあの感じにも匹敵する盛り上がり。
ほか、零戦はやっぱり「れいせん」と呼んでるし、特攻とはいわずに「つっこませる」だった。予備役の大学生は「スペア」と呼ばれてたりした。
女中から仲居、仲居から芸者、芸者から女郎という女性の転落も描いている。
「つけ」とは、両手を高く広げて尻を突き出すこと。教官たちがバッターで叩きやすくする。「ケツ」をひっくり返して「つけ」なのかもな。
どうしたって「ダイナマイトどんどん」を思い出させる田中邦衛は反則。
ただの戦争映画だと思って見ちゃうとかなり厳しいかもしれないけど、岡本喜八メドレーみたいな感じでのぞむのがよろしいかと思う。
HK

HKの感想・評価

3.7
『日本のいちばん長い日』『肉弾』などの岡本喜八監督による日本映画。キャストは永島敏行、勝野洋、本田博太郎などなど

昭和18年の春、文部省は六大学野球連盟の解散を要求する。その為に早慶両野球部員は「最後の早慶戦」をやろうと互いに声をかけ、見事に実現する。しかし主人公とバッテリーを組む男は下士官として既に入隊しており試合に参加できなかった。彼等は戦争が終わったらまた試合をしようと呼びかけるが…

野球がメインだと思うかもしれないが、野球の試合が描かれるのは前半30分までで、この映画自体は戦争に駆り出された大学生部員たちが特攻に行くまでの様子を描いた群像劇に近い。

岡本喜八監督らしく、最初から最後まで戦争の中を果敢に生き抜こうとする若者たちをアナーキーに描いた作品と言っても過言ではないだろう。その描き方から「戦争を美化している」なんて言葉が届きそうだがそんなことはない。こういう青春の爆発をダイナミックに描くのが喜八さんの描き方なのだから。

しかし、今作はちょっとばかりパンチが足りなかったかなと言われても仕方ないかな。それでもやはり特攻シークエンスはド派手に描くのでそこは喜八らしい。

途中で東京空襲のシーンもありますが、そこもある程度は生々しく描いていてそこが良かったかなと思いますね。

大谷直子が女学生から女郎になるところも如何にも喜八映画らしい。あそこでの大谷直子の演技もつやがあってよかったと思いますね。

劇中ではまだ若かりし頃の笑点の山田君が出てる。『太陽の帝国』とかでも出てますからね。

飯を集団でかっくらう際に、横から人たちが一斉に手を出すシーンを卓の正面から撮ることでより芸術的にド迫力あるように見せるのは喜八テイスト。

学生たちが自分たちが慣れ親しんだ銀座の地図を黒板に書く。仲間たちとの楽しい思い出をペーソスに書くことはなく、明るく描くのも岡本喜八監督の醍醐味。

孤独な戦争観が目立った『肉弾』とは対極の作品ではあるのだが、それでも劇中に出てくるド迫力で明るい下士官たちは紛れもない喜八キャラ。

いずれにしても見れて良かったと思います。これでほとんど喜八映画はコンプリートすることが出来たのかな。あとは『顔役暁に死す』と未ソフト化作品のみなので頑張りたい。
たうら

たうらの感想・評価

3.3
いやコンバットマーチから始まるオープニング胸熱。
最初の30分はものすごく良かった。
しかしその後になるにつれて普通の冗長な戦争映画になってきたのが残念。

このレビューはネタバレを含みます

https://umemomoliwu.com/the-last-game
ラピュタ阿佐ヶ谷の岡本喜八特集にて。最初に観たのは小学生の時で、その後もテレビやビデオで何度も観た作品。初めて観た時は監督が岡本喜八だということももちろん知らず、ただこのような「特攻」というものがかつてあったということへの驚きと、当時の若者たちの、どうしようもない運命を笑顔で受け入れて死に臨む姿の美しさに感動した覚えがある。その意味で本作は自分にとって良くも悪くも「特攻」の原体験とも言える特別な作品。

今改めて観ると、特攻隊の若者たちが皆あのように明るく笑顔で散って行ったかのような無邪気過ぎる描き方や、特攻という理不尽さへの疑問が希薄なところに違和感がない訳ではないが、「最後の早慶戦」と絡めて描かれることで、短い生の最期の瞬間まで、それぞれが精一杯生き切ったことが比較的すんなりと入ってくる。でも、これも本作が自分にとってある意味特別な思い入れのある作品であるがゆえに客観的な判断がしにくいためかもしれないし、今初めて本作を観たとしたら全く違った感想を持ったかもしれない。

岡本喜八自身、兵隊として戦争を体験した人であるが、そうであるがゆえに戦争で散って行った若者たちをあのようにある意味「美化」して描かないではいられなかったのかもしれない。そう考えると、戦争体験者は戦争を冷静に語るにはあまりに強烈で生々しい体験をし過ぎているという限界を持っているのかもしれない。久しぶりに改めて本作を観てそんなことを考えた。
otom

otomの感想・評価

4.1
岡本喜八だからこその説得力。割と孤独な肉弾に対して今作は対極でもある。胸が熱くなるのに変わりはないけど。女学生から女郎へジョブチェンジの大谷直子始め皆素晴らしい。欲を言えば天本英世がどこかに出ていて欲しかったが、勿論傑作。
せいご

せいごの感想・評価

3.2
野球絡ませなくてもよかった。投球フォームは大学野球やっている人のそれじゃなかった。映画冒頭と終盤の「イヤー」つって写真出るところが怖かった。
どら

どらの感想・評価

2.0
テーマが今の大学野球を語る上で外せないものなのに、作りが雑過ぎる。
早慶戦のシーン短すぎて驚いたけど、特攻隊を捉えたアメリカ軍の実際の映像とか混じっていて興味深かった。
若くしてみんなどんな気持ちで死んでいったのか、って少し理解の助けになる映画だったかも。
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