第二次大戦終戦後すぐに制作された
戦争や英雄を相対化した社会派ノワール
登場人物を善でも悪でもなくフラットに描いているのが実にフレッド・ジンネマンらしいところ
ノワール的演出で描かれる復讐劇は緊張…
ジンネマン監督が「山河遥かなり」(1948)と同年に手掛けた傑作フィルム・ノワール。退役軍人の問題を扱った最初の作品の一つ。撮影は「ベン・ハー」(1959)などで3度のオスカーを受賞した名匠ロバート…
>>続きを読むライアンは、新聞記事でへフリンの伊庭syとを知る。収容所で仲間を売った男に復讐するのだ。しかし、へフリンも殺し屋を雇う。二人の男は、どちらが悪役というのではなく、どちらにも説得力があるから、どう話が…
>>続きを読むフィルムノワールは、(リダクティブな表現を恐れずに言うと)第二次世界大戦によって歪んでしまった男性の精神性、マスキュリニティを、パルプなエンタメ的要素の連鎖で塗り固めるのだが、全体として見た時に、そ…
>>続きを読む色気のある良い映画だった。
ストーリーはシンプルで分かりやすいし、モノクロならではの陰影があるショットも好きなんだけど、何より主役のヴァン・ヘフリンがめちゃくちゃ良かった。
もうこの人を知っただけで…
あまり語られないのが不思議なくらい、おもろい映画。
序盤からメインキャラの対立構造は明らかとなり、憎まれサイドには二枚目のロバート・ライアンがキャスティングされている。
物語が進むに連れ、女優陣が非…
このレビューはネタバレを含みます
大傑作。撮影と照明が素晴らしい。
片脚を引きずる男が歩いてきて拳銃を手にするタイトルバックから傑作の予感しかなかった。幸せな家庭のシークエンスを一撃で切断する電話のカットだとか、家の外から聞こえる足…
結局は、全員が戦争の被害者。
ラストのライアンの表情が印象深い。推測するしかないが、「お前にもまだ誇りがあったか」と言わんばかりの表情。嘆き悲しまないところにもまた戦争の影響よる無意識の感情の抑制…
@ シネ・ヌーヴォ ~フィルム・ノワールの世界vol.5~
あんなに明るく楽しそうだった家庭と家族が「ざざ…ざざ…」という足音で一気に暗くなり、演出以上の恐怖をわたしたちに植え付ける。光が現在…