ロゼッタの話。
くそったれな現実に抗いながらも変わらない毎日に心が折れかけていたり、恩を仇で返してでもしがみつこうとする姿が凄く痛々しい。
ロゼッタの服の赤色が画面の中で多分一番鮮やかで印象的だった…
主人公が受ける音の暴力描写は上手いと思う。その上でのラストは確かに希望を持たせてくれる側面もあるが、しかしそれは結局当人間での解決でしかない。つまり音の暴力を一緒に受けて、一緒に胃をキリキリさせてた…
>>続きを読む2015/2/23鑑賞(鑑賞メーターより転載)
個人的に進めているパルム・ドール受賞作鑑賞強化週間の一環で、ベルギーを代表する映画監督ダルデンヌ兄弟の作品を初鑑賞。極めて貧乏、母親はアル中、そして突…
ダルデンヌ兄弟の作品はやっぱり重いねえ。
冒頭のロゼッタ追跡シーンからドキュメンタリー映画を観ているような感覚に陥った。手持ちカメラという慣れない撮影法に酔わされた。観ている内に慣れていくのかと思…
このレビューはネタバレを含みます
ダルデンヌ兄弟の作品は大好きで、静けさの中に、悲しみや怒り、ちょっとした幸せの「音」がするところが気に入っています。
けれど、このロゼッタは最後まで、不穏な空気の方が勝ってしまったようです。
とに…
ブレまくりの荒々しいカメラワークが、ロゼッタの荒んだ心象風景を投影しているようで辛い。見ていてずっと辛い。
破れかぶれで全てを放り出しそうな所を、ぎりぎりに保っている感じ。呑んだくれの母親は足手纏…