戦前の浅草が垣間見られる中、ストーリーは切なく重たい作品
1935年の作品なので、約90年前の浅草になるんですね…関東大震災から復活し、松屋浅草の存在がキラキラしていました。
ストーリーは成瀬巳…
成瀬巳喜男監督の観る
浅草。幼い頃から厳しい母の
指導で流しとなった長女次女
長女は家を出て三女は踊り子
に次女だけは耐えながらも
脚本 成瀬巳喜男 原作 川端康成
P.C.L移籍第一作
三姉…
トラックアップは使われているものの、総じて女性の横顔が印象に残る。舌を出して戯けてみせる快活な三女は正面ばかりだが、暗闇で泣く次女や家出後を回想する長女の顔はどこか窶れて見える。ボート上で心中につい…
>>続きを読む地味にトーキー黎明期の作品ってあんま見たことないか。音が使えるからなのか踊り子ってチョイス。結構ダイジェティックのサウンドばっかだが最終局面はBGM。1935年の日本の音が聞けて嬉しいとか普通に思う…
>>続きを読む再見。松竹で城戸四郎に邪険に扱われていた成瀬巳喜男がPCLに移籍して撮ったはじめてのトーキー作品で、川端康成の原作をもとにした30年代の隅田川沿いの浅草の繁華街に生きる三姉妹の物語。体裁を重んじる古…
>>続きを読む序盤のカメラのティルトはあまり統一感もなくやりすぎではあったが家での娘のご機嫌な鼻歌からのパンで俯き哀しさ漂う三味線に移行する落差というワンショット内の変化に驚かされ、急速な変化すぎて笑ってしまう。…
>>続きを読む棒読みが良い。トーキー初期の芝居がかった言い回しが、人生というものをやってみたりという風情。暴力に巻き込まれた拍子に、無人の画面から聞こえる三味線の弦が弾ける音と棒気味の呻き声、ブレッソンにありそう…
>>続きを読むワイプ的なピントぼやかしが印象的。物語は原作未読なので、どこまで川端康成に準拠しているかわからないけど、確かに川端っぽい話。
信じがたい三姉妹の逆シンデレラ設定。でも不幸な姉二人は妹の幸福をすこやか…
いかにも悲劇的な様相の構えの長女や末妹ではなく、それらの話の聞き手となり、間を取り持つ次女が中心になっていく構成が良い。狭い界隈≒家族の悲劇。門付け家族・母・長女・次女。外でダンサーをする末妹の優遇…
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