「ある子供」が、無邪気なまま生きられるほど社会は優しくない。ひとつの偶然によって全く違う選択をすることができるチャンスは何度もあったように思うけれど、一度手を汚してしまった事実、そこから生まれるスパ…
>>続きを読む先日観たケン・ローチ監督の『夜空に星のあるように』と同じく若くして子どもを持った親の話だった
20歳のブリュノは父親になった自覚もなく窃盗や物乞いをしてその日を食い繋いでいる、しかも14歳の子どもと…
邦題のつけ方、とても苦労したのだと思う。いい邦題とは思えないが、ではどうするかと言われると、これよりも適切なものも思いつかない。観る側は、途中から「ある子供」とは何なのかを知ることになる。
ブリュノ…
全力疾走しても結局は四方をふさがれた部屋にたどり着いてしまうというのがまさしくフィルムノワール。彼らの生きた世界は、その意思に関係なく最初っから袋小路にあったわけである。
同情もできない、かといっ…
父性のない家庭で育った青年はいかにして父性を手に入れられるのだろうか。
社会的責任や常識を学び損ねて育ってしまった彼のような大人は少なくないのではないだろうか。
映画の中の彼らの行く末を願いたくなる…
ダメ男の地獄めぐり。極悪な面構えをしているわけでもなく、受け入れてくる彼女がいるにも関わらず、ひょうひょうと人をだまし、自分の子供を売り払おうとする。もう映画の最後には、この男に最低の結末を用意して…
>>続きを読む15年ぐらい前に見て、脳みそに雷が落ちたぐらい映画の価値観が変わった映画。
それまで大の苦手だったヨーロッパ映画が、この映画をきっかけに理解の幅が広がって映画ライフも広がった。
長回し、自然光、手持…
「死んでいない者」みたいに複数で語られないのはやっぱり大事だ、最後コーヒーを飲んで泣き始めるとこがすごく良くてそこまでの経緯も撮り方も最高だ、ベランダ出たら風が強くて少し肌寒かったけどこの映画を観終…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
« l'enfant »ってジミーのことである以上にブリュノーのことなんですね。これは彼の物語なんだな。子供を売り飛ばしたあと「また作ればいいじゃん」とぬかし息をするように嘘をつくブリュノーはまぎれ…
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