町を構成する様々な要素の中で、地場産業で働く人達が寡黙で素敵だった。缶詰工場で魚を捌くおば様方の鋏扱いがイコライザーのスピード。怒らせたら殺られる。あの煮汁の匂い凄そうだった。狼の射殺や狐の皮剥ぎな…
>>続きを読むアメリカメイン州ベルファスト
1999年の作品、撮影1996年。
「はたらくおじさん」みたいだと特に後半は思ってしまったが、ワイズマンは説明なしの映像だけでこの地で生活し働く様々な人の姿を通してど…
"フレデリック・ワイズマンの足跡 1967―2023
フレデリック・ワイズマンのすべて"より
ニューイングランドの小さな港町。
アメリカ最東端最北。北はカナダとの境界だ。
場面転換のたびに美しい風…
飯がうまそうな映画
サーモンの伏線回収(スーパーのシーンで登場した商品の製造過程が、数シーン先で出てくる)もそうだし、イワシやドーナツも非常に美味しそう
アメリカ文学講義は普通に聞き入ってしまった
…
港から学校、病院、屠殺、障がい者施設、ソーシャルワーカーの訪問までワイズマンの一連の作品が網羅されパッケージされている。メルヴィル『白鯨』を論じてアメリカンドリームの影を語る教師。罠に掛かった野犬に…
>>続きを読む意外なリズムのカット割りだった。
文化と労働の肖像。途中で挟まるアメリカらしいものとしての白鯨への言及が、それ以前の映像に遡って、そしてそれ以降の映像の見え方を規定してくる。ミレーのような禁欲的な印…
「臨死」のような壮大なドラマがあるわけでもない。極小のドラマがつなげられていって、一つの作品となったときにベルファストという町のなかの有機的な繋がりに感動する!
漁、缶詰の加工場、巨大な遠洋漁船の訪…
これ一作でまさに生活様式の博物誌。この被写体たちは全人類。人類の営みとして宇宙人に向けて飛ばすロケットの中に入れておいていい。網羅的に全てを収めようという、その気迫。
廃れてはないが寂れてはいるあ…