武蔵野夫人の作品情報・感想・評価・動画配信

『武蔵野夫人』に投稿された感想・評価

本作は旧い価値観に縛られた女の悲劇であると同時に最後にヒロインが下す苦渋の決断には肉欲に流されずプラトニックな愛を貫くための殉死と云うキリスト教的側面も窺わせる。汚れなき清楚な主人公の姿は舞台となる…

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4.1

平和な時代に戦時下の話を分かった気になってしてはいけないと思うし、いまの感覚で当時のフェミニズムを語ってはいけないと思う。

田中絹代のベストアクト(いや、「お遊さま」もかなり好きだけども)。
好い…

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aco
3.0

閑静な武蔵野の高台に暮らす道子とその従弟の勉との禁じられた恋愛を描く。

戦後の退廃的な空気や女性の「よろめき」が蔓延する中、道子は従弟の勉との恋に揺れながらも貞操を守り抜き、死んでゆく。隣家に住む…

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4.0
カメラは屋内のみならず屋外の草原でも移動し、俳優の動きを追い、会話の展開とともに俳優を画面内に配置する。森雅之は腐れたインテリ役がよく似合う。
SW326
4.2

ラスト30分に惹き込まれる系。見たフィルムの画質が悪かったので、キャメラ(玉井正夫)の特徴などを知ることは出来ず。
戦後作とあってか、髑髏、青酸カリ、空襲など冒頭は他の溝口現代劇に無いタイプの生々し…

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何かを失い、何かを作る、不器用すぎる人間。そんな中を生きる今あるもので幸せになろうとする、これまた不器用すぎる人間。とてもおかしい。それでも終わる死のために私たちはどう生きたいか。その表層にあるもの…

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3.6
洋風の家の玄関から奥の草原が見えて開放感がある。逆に日本家屋は閉塞感があるように見える。日傘の使い方がいい。
だ
4.0

何気に溝口は時代劇ばかり観ていたから電車のショットに驚く。長回しによる見事なカメラワークは健在で、打ちのめされっきりだったけど、唐突に訪れる都市のショット、あるいは電車の絵はちょっぴり間抜けで少し安…

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YAZ
3.6

溝口健二監督の観る

武蔵野に建てられた亡き父の
家で夫と暮らす道子。夫との
夫婦関係は無いよう。ある日
従弟の勉が復員し戻るが

脚本 依田義賢 原作 大岡昇平

姦通罪不要論者の夫に抵抗するよう…

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田中絹代版『雪夫人絵図』と言うべきか。

夫と暮らした家に執着する女。女は最後には非業の死を遂げる。しかし本作は『雪夫人絵図』とは異なるラストになっている。溝口と言えば池、あるいは川、湖に女の死を重…

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