このレビューはネタバレを含みます
(35mm)
杉村春子が丑の刻参りをする。
しかしながら、悪だとしても人間的な奥行きを見せる杉村春子はさすがである。
シネスコを活かした見せ方が印象に残る。
『柳生一族の陰謀』での中村錦之助を…
泥濘の戦、大地の合戦、渡河、ローアングル、俯瞰、ダイナミックな構図とカメラの時代劇。
装束、化粧、セット、大道具小道具、所作まで完璧な真正なる時代劇。
武将になりきれない大将、切腹の介錯をためらう家…
中村錦之助の熱演が見どころの一つ。
文芸坐では同時上映で「この首一万石」がやっていてそちらは武士、こちらは家父長制や家というものの残酷性が描かれていてテーマも現代的だった
ラストの切腹は引きであ…
大御所伊藤大輔がメガホン取り、家康長男信康の非業の死という渋い題材で作品成立させる東映時代劇全盛期のバラエティ豊富さを感じさせる作品。題名の“反逆児”にはやや違和感あり、弱小徳川家の嫡男だから故に戦…
>>続きを読む生まれた身ではなくただひとりの人間として。家柄と血を失うこと。はち切れんばかりに殿方。おなごにはおなごの掟がある。嫁姑の因縁。親でさえなければ。まごころが足りないからだ。よりにもよってなんとむごい。…
>>続きを読む兎に角大仰な時代劇。
映画というかザ・お芝居を見せられてる感じと言うべきか。
でもってストーリーはドッロドロ。
ただ、それが悪くない。
古きよき時代劇といった演出になんか懐かしさを感じる。
まぁま6…
1961年の伊藤大輔監督作品。
徳川家康の嫡男がこんな哀れな末路をたどっていたとは知らなかった。母と嫁の板挟みになる信康の構図が、今川と織田と徳川の愛憎劇になるのが恐ろしい。冒頭のダイナミックなカメ…