初 溝口健二です。
運命によって、
男から男へと流れ、翻弄される女性
お春の物語。
お春を演じるのは、往年の大女優 田中絹代。
溝口健二と田中絹代は、恋仲だったそうです。
まるで「初恋のきた…
封建制度下の江戸時代を舞台に、運命に翻弄され悲劇的流転の人生を歩んだ女性の一生を描く。
宮仕えからの洛外追放に始まり、松平家への嫁入りと放逐、遊郭の太夫、呉服屋の女中、扇屋への嫁入り、寺の尼、物乞…
街娼となった女が過去に想いを馳せるという構成から、少なくとも死ぬようなことがないことは保障されているけれども、それにしても凄惨に過ぎる。自らの本意を果たすためならまだしも、ただ流され、嬲られていく女…
>>続きを読む江戸時代の封健社会に生きる街娼のお春の半生を描いた溝口健二監督の名作。老いたお春がふらふらと寺に入り込んで自分のこれまでの人生を振り返る時に流れる雅楽っぽい音楽とカメラワーク、そこから作品の本筋に突…
>>続きを読む溝口を見たのは10年以上ぶりかもわからん。本作は初見。
田中絹代が人目をしのぎながら道を歩く冒頭のショットにはぎょっとしたものの、溝口ってこんなもんだったっけ?という肩透かし感もありつつもさすがにち…