映画が始まった瞬間から物凄いスピードで突き進んで行くこの簡潔さと、視覚的細部の豊かさが両立している。
オークション会場の扉の数、覗きをする同僚、潔癖症の上司、バスに乗り込んでくる老人達、風車での銃撃…
忍び込んだ観光バスに客が入ってくるシーンでクセ強めのおばさんをずっとカメラが抜いてるのちょっと笑った。
この時代は面白い髪型の宝庫。
話の細かい筋を追うのがしんどくなったら、そっちの線で楽しんでみ…
ちょいくどく感じたがマイケル・ケインの鍛えられた無表情を周囲に気を配る目逸らしで崩したり、冒頭拐われる子供が誰の息子なのか明かすタイミングでジャネット・サズマンが泣き崩れたり細かい芝居の見せ方が滅茶…
>>続きを読む再見。まさか劇場で観れる日が来るとは。
シーゲル、特に後期のこの時間感覚はなんだろう?テンポや展開は速いはずなのに、速さを感じないというか、時間の使い方が贅沢というか。人物の所作一つ一つをやけにきっ…
のっけからしっかり事件がおこる安定のシーゲル節。細部の足し算がノイズにならずにずっとテンションをかけ続ける事ができるという好例。疲れ知らずなM・ケインがいちいちかっちょいいんだけどD・プレザンスのポ…
>>続きを読む舞台となるロンドンに相応しい湿った重さを耐えるような画面は、重苦しい湿り気を全編に纏わせ、諜報員であるマイケル・ケインが敵と味方の間を行き交いながらクールに振る舞う孤独なアクションは、危うい宙吊りに…
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