若尾文子の独壇場。当時28歳、男に恋い焦がれる女の妖艶な魅力が、これでもかと溢れている。
愛していない夫(小沢栄太郎)、愛する若い男(川口浩)、妻(若尾文子)の3人で北穂高に登り、岩壁で転落してし…
裁判での証言(回想)から、恨みあったじゃん殺意を持って切ってるじゃんと感じる通りの帰着でサスペンスとしての驚きは弱いんだけど、なんか面白くて観入った。その動機が語られるのに判決では無罪を勝ち取るとこ…
>>続きを読むサスペンスとしては勿論のこと、ラヴストーリーとしても秀逸。また、彩子が幸田の勤め先を訪れるシーンで彼女が覗かせる情念には怪談めいた恐ろしさなども感じさせ、そうした様々な要素を併せ持つ部分に大きな魅力…
>>続きを読む当時には面白みがあったのかしら、現代にしてみれば凡庸なプロットで正直何の驚きも発見もなく、増村保造×若尾文子作品としては面白くない方だと思う。
ただ目を引くシーンはいくつかあって、そこに技が光ってる…
とうとう増村保造に手を出してしまいました。
まずポスターのビジュアルが秀逸なんです。
全く古びてない。
なるほど本作、弁護士円山雅也さんの著書から、脚本家井手雅人さん脚色経由の法廷劇ですか。
…
序盤から夫に対して嫌悪感を抱いてた証言を普通にしていたので、夫を憎んで殺したというのは容易に考えられるはずなのに、なぜ幸田はそんなことも分からなかったのか。それは理恵のラストのセリフが物語っていたの…
>>続きを読む文字通りサスペンス=宙吊りの映画。ドメンヘラでかまってちゃんの若尾文子が狂えば狂うほどに鬱々とした空気感が画面上に陰影となって表れる。そしてラストショットでは完全に影と化す。
川口浩は誠実な男ではあ…