成瀬巳喜男はあまり得意でないと『浮雲』『乱れる』を観て思ってましたが、これはほんといい。高峰秀子の殴る蹴る噛む放水するなどの暴力っぷりもよいのですが、その無軌道さを淡々と撮ってるのがよいんですよ。高…
>>続きを読む高峰秀子は『女の歴史』のようにイジイジメソメソしているよりも、『カルメン』みたいにコメディエンヌか、あるいは小津『宗方姉妹』やこの映画のように、夫にホースで水をぶっかけたり(しかも畳の間で)、夫の妾…
>>続きを読む小津安二郎の『宗方姉妹』で見たようなアグレッシブな高峰秀子を満喫できる。結婚にはつくづく失敗しながらも、商売人として逞しくのし上がっていくヒロインが清々しい。
「根津なら手頃な額で店が手に入る」とか…
徳田秋声の原作を成瀬巳喜男と高峰秀子のコンビで映画化されたものだが、大正期にクズな男を巡りながら逞しく生きていく女性を高峰秀子が好演。
最初の夫の上原謙は浮気男のハラスメント野郎だし、二番目の森雅之…
男みたいな女がイケメンたち(加東大介除く)と絡む、もはやイケパラ。こんなカスと関係するんじゃねえと思いながらも、この上原謙、岡田将生のリム無し眼鏡verに似てるな…と思ってる自分がいる。あらくれ高峰…
>>続きを読むお島の実家に鶴が来る場面の視線の交錯が素晴らしい。人物のミディアムクローズアップの連鎖が、眼差す動作の方向によって繋がれ、心地良いアクションのリズムによってショットが切り替わる。断片的なショットが視…
>>続きを読む◎林芙美子の先駆者としての自然主義文学と成瀬
これは傑作だ。
自然主義文学者の一人として数えられる徳田秋声が大正4年(1915)に発表した小説を原作として水木洋子の脚本、高峰秀子の主演で撮られた…