長編作品を13本撮ったロベール・ブレッソンが、原作をドストエフスキーに求めた3本のうちの1つ。成熟期の恋愛小説『白痴』をベースとしており、『白痴』の基本ラインは、主人公ムイシュキン公爵とロゴージンの…
>>続きを読むロバのバルタザールと少女マリーを軸に、
自尊心の高い家族や村の与太者に、
生き方を狂わされていく、
ドストエフスキーの「白痴」に着想を得た、
ロベール・ブレッソン監督の七つの大罪物語。
マリーの人…
このレビューはネタバレを含みます
気高く美しい映画。
ひとつだけ個人的に受け入れられない部分があって、それは動物に過度な神秘性を持たせようとしているところ。ロバは何を見たところで、何も思っちゃないと思う。実際、この映画に出てるロ…
目に見える愛情が明らかに強引なものに移ろう虚しさ。
マリーに訪れる若さ故の欲情とその後悔は特別なものではないが、寧ろイノセントで、ジャックとの再会でようやく自分に目を向ける。
人間のクローズアップ…
手のクロースアップが多用される。顔と切り離すことで人のエゴ(欲)しか残さないようなショットが見事に思えた。それはとりわけ最初のショットから最高だった。
ドアの開閉や水のイメージから繋ぐのも、他のさ…
冒頭、ロバと想いを通じさせる少女にオシラサマを起想しましたが、そんな超常的な力も働くべくもなく、ただただ悪い方に転がる現実に抗えもせずロバの瞳は観ていた。
キリスト教と神道、というか単一神教と多神教…
マリーが家族とバルタザールの処遇をどうするかをやり取りした次のカットで男がバルタザールを使いパンの配達をしているというテキストでストーリーを物語るド級の省略があり、ドアを閉める手元の寄りとラジオのス…
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