(「没後50年 映画監督 内田吐夢」特集で鑑賞)
近松門左衛門に「わしの筆はそこまで不人情にはなれへん」と言わせたところがよかった。
創作する人の心。
文楽はこういう感じの、現代的感覚では共感…
内田吐夢特集
近松門左衛門の作品としては心中天網島しか見てなくて、冒頭のカラーの人形浄瑠璃はとても新鮮だった。
飛脚の忠兵衛は無理矢理遊郭に連れられ遊女の梅川と出会う。
その後梅川の元に通い詰めるも…
このレビューはネタバレを含みます
終盤とうとう忠兵衛が罪を犯すって瞬間の正気が切れて狂気に入ったような表情がすごく印象的で心に焼き付いている。
始まりと終わりにある人形浄瑠璃の影響も大きいのだけれど、映画全般を通してどこか薄ら寒く…
近松門左衛門の浄瑠璃『冥途の飛脚』を映画にしたもの。
劇中に近松門左衛門役で片岡千恵蔵が…
ともかくセットがすんばらしい。もう今では見れなかろう。かなり広大な遊郭が再現されている。
有馬稲子と中村…
劇場で始まり劇場で終わる、円環というか入れ子のような構造と、ラストの超クローズアップからのズームアウトが、誰もが舞台の主人公になりうると示唆し、物語が語られることの意味(劇中で近松の言う作者の矜持)…
>>続きを読む「冥途の飛脚」をそのまま映画にするのではなく、近松自身を登場させてくることで、近松の作劇ってどんなもんだったの?って視点も入れ込んでくるとこが面白い作り。しかしそれによって、映画ならではのメロドラマ…
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