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宇宙戦艦ヤマト <劇場版>のkazu1961のレビュー・感想・評価

4.2
▪️Title : 「宇宙戦艦ヤマト」
Original Title :※※※
▪️Release Date:1977/08/06
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-162 再鑑賞
▪️My Review
劇場版はTVシリーズ26話分の編集のため、ダイジェスト版の感は拭えませんが、TVシリーズも含めてレビュー。
やはり我々、青年期にリアルでこの作品を観た者たちにとってはほんと、エポックメイキングな作品でした。
当時としては緻密な作画や描写も見どころの一つでしたが(今観ると作画の稚拙さは否めませんが)、次々に繰り出されるSF用語の数々も以降のアニメに相当の影響を与えました。「スターウォーズ」の公開年度と同じく、これだけのスケールの作品を世に生み出した事が日本のアニメの誇りです。そして、演出、脚本ともに理想的な完成度は申し分ありません。
実は、TV放映時は視聴率が振るわず、半年で打ち切りになりました(裏番組は「アルプスの少女ハイジ」と「猿の軍団」。やはりハイジは強しですね)。
しかしながら、本作が劇場化されると空前の大ヒットとなり、以降のシリーズ化はもちろん、アニメブームの火付け役にもなった記念碑的作品。となりました。
そして、松本零士のメッセージ性の強さが当時は彼の作品から強く伝わってきました。もともと『宇宙戦艦ヤマト』には、特攻隊へのアンチテーゼの意味があったそうです。「生きて帰ってこなくちゃ意味がないじゃないか」、「一緒に幸せなときを、時間をすごすために戦うんじゃないのか」というメッセージが、イスカンダルに行くだけでなく、コスモクリーナーを持って帰らねばならない、という設定につながったんですね。
『宇宙戦艦ヤマト』。。。その存在が色あせないのは、こんな松本零士の台詞にならないメッセージが、ファンの心に確かに届いているからではないでしょうか。
物語は。。。
西暦2199年。宇宙の果てから飛来した、地球を壊滅せんとするガミラスの遊星爆弾によって、地表は放射能に汚染され人類は滅亡の危機にありました。この危機を脱する為、放射能除去装置のある宇宙のはるか彼方のイスカンダルへとヤマトは旅立ちます。残された時間はあと1年。14万8千光年の冒険の旅が今、始まる!!。。。
アイロニックなラストに涙しました。そして、当時、エンディングの「ラ、ラ、ラ、真っ赤なスカーフ♫」を何時も口ずさんでいた自分がいました。これも青春時代のメモリアルな作品でしたです。
スターシャ、サーシャ、森雪、メーテル、テレサみんな同じ顔なのが暗黙の了解でしたね(笑)

▪️Overview
1974年10月6日からTV放映された全26話より、舛田利雄が人類の未来を賭け、旅立つ男たちの生きざまを中心に、再構成、監督する。製作総指揮・企画・原案は西崎義展。脚本は山本暎一と藤川桂介の共同。1978年にTV放映された際に再編集され146分となり、以降このバージョンが最終版となった。

記憶に残る声優たち、沖田 十三:納谷悟朗、古代 進:富山敬、森 雪:麻上洋子、島 大介:仲村秀生、真田 志郎:青野武、佐渡 酒造:永井一郎など。
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