古典芸能のお勉強程度の気持ちで見始めたが、素晴らしいプロットだった。
いつの時代もどこの国も、名作と呼ばれるものは悲劇が多いんだなー。
真に愛してくれた女は血縁のお金(おきん)だけであったとようやく…
市川雷蔵主演、伊藤大輔監督、宮川一夫撮影が、稀代の歌舞伎演目の映画化に成功した前作「弁天小僧」に続き、東宝から迎えたお富淡路恵子とかつら中村玉緒の、惚れ抜いた筈の与三郎雷蔵を裏切りも辞さない女の情念…
>>続きを読む市川雷蔵映画祭から、巨匠伊藤大輔監督、宮川一夫撮影監督と豪華なスタッフが作り上げた江戸の世界観が素晴らしい作品です。
歌舞伎を題材にしていますが、女性を惹きつけるある種の魔性を持った主人公を雷蔵さん…
「死んだはずだよお富さん」ってこんな話だったのか。
市川雷蔵の女難もここに極まり、碌でも無い女しか出てこないが、特にお歯黒顔で喚き散らしながら雷蔵を陥れようとする中村玉緒が軽くホラー。
いつもロマコ…
屋根に乗った市川雷蔵を取り囲むように提灯が広がってくのだが、奥から手前へと波のような勢いがある。淡路恵子と市川雷蔵が室内で抱き合う際の闇の濃さ。向き合った顔の片方を黒く塗り潰したりと、光が当てられ…
>>続きを読む「弁天小僧」が好評だったので、大映の依頼で作った、宮川一夫、西岡、斎藤一郎と、前作と同じスタッフで固めた。見どころの玄冶店はさらりと会話でやり過ごすのは、「弁天小僧」の浜松屋の場の素晴らしさを知る者…
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