ブレッソン監督の遺作。
ラルジャン=お金。
少年達が軽い気持ちで使った偽札に巻き込まれて、人生が暗転していく男の話。
ブレッソンは「スリ」と「抵抗」の初期しか観てないけど、基本的な作風は全然ブレてな…
罪は肥大していく
☆
無駄が無いとの書き込みが多いけれど、確かにその通り
でも自分にとっては、余計なものを削り落とされ過ぎて、筋書きやラストシーンの意味を全部は把握できていない
上級者向けの…
一筋縄ではいかないが、かなり没入しながら観た。「白夜」の時はよく分からなかったのだが、今作を観てブレッソンの凄さが少し見えてきた気がする。
風が吹けば桶屋が儲かる的な、ある小さな悪意が大きな悲劇に着…
辛かった。トルストイの小説が下敷きとあるから、最後には改心が…?と思いきや。
色使いがとにかく綺麗。特有の画角からは、登場人物たちが交差し、結局それぞれの孤独に戻る作風を想起した。
本作でも犬が登場…
「たぶん悪魔が」、「ラルジャン」
晩年のころのブレッソンの作品に特にみられるような
鬱で抑制的な人間がそれでもなお、事物や社会とのコミュニケーションを保てている、それでもなお恋愛関係を持続できている…
社会構造の不条理を描いた重厚な物語を、語らなくても伝わる部分を徹底的に排することで85分という短い尺に収めている凄さたるや。
全てのカットに意図が込められており、色使いや映し方も独特。興味深いシーン…