今まで観た映画の中で1番の傑作だった
朝食の跡、「何も教えてくれないのね」、留置所ベンチのシーンが印象的
登場人物のカットイン前後に余白を作る固定ショットの現実みたいな演出とか、あまりにも優れた映像…
ロベール・ブレッソンの画面を見る僥倖は、あらゆる瞬間、すべてのものが鮮明な輪郭におさまっており、そこに提示されているものを識別しようとする感性が逡巡することはいささかもないという点に尽きる。
フィル…
どのショットを観ても美しくて惚れ惚れする。ただブレさんスタイルで群像劇やられると初見はむずい。
二周目でようやく理解できた。
普通の人間が榎津巌に堕ちるまでの過程を『復讐するは我にあり』より丁寧に…
アメリカ映画の暴力表現の長い歴史に対抗し得るレベルで暴力が表現されている稀有な非アメリカ映画。
アメリカ映画は運動を捉えることで暴力を表現する術に圧倒的に長けているが、この映画では扉、ガラス、柵な…
バルタザール、ムシェット的な贖罪意識が原罪に変わっているが、前半後半で善悪の現前性も逆転している。
冒頭で印象付けられる手元のショットが開始数分で讓渡、交換、流通へかたちを変えて繋がれていく編集が…
このレビューはネタバレを含みます
始まり方から終わり方まで決まりすぎ!かっこいい!ただ、主人公となる人物像が定まって、自覚するまでに時間がかかってしまったが故、案外長く感じた作品でもあった。
物事の出来事は関係ないようで、実は関係…
一筋縄ではいかないが、かなり没入しながら観た。「白夜」の時はよく分からなかったのだが、今作を観てブレッソンの凄さが少し見えてきた気がする。
風が吹けば桶屋が儲かる的な、ある小さな悪意が大きな悲劇に着…
「たぶん悪魔が」、「ラルジャン」
晩年のころのブレッソンの作品に特にみられるような
鬱で抑制的な人間がそれでもなお、事物や社会とのコミュニケーションを保てている、それでもなお恋愛関係を持続できている…