旅の魅惑はただ単に、空間やかたちや色彩から――人が訪ねる場所あるいは通り過ぎる場所から――ひきだされるのではない。それはまた、人が再活性化する、様ざまの個人的な「時」からもひきだされる。生涯の旅をさ…
>>続きを読む早稲田松竹で35mm鑑賞。
自由自在に動き回る、とても目で追い切れぬ軌道を描く手持ちの映像の静穏な嵐。
気付けばイメージは内面化され、ただ眺めているだけのはずのフィルムの表層に、鑑賞者自身の柔らかな…
最近読んだ「この映画を視ているのは誰か(佐々木敦)」の中に映画のカメラの視点は幽霊の視点そのものだ、と書いてあったが、この映画のカメラはゴーストメカスの視点そのものだ。彼は母親を見つめるが声はかけな…
>>続きを読むジョナス・メカスの『リトアニアへの旅の追憶』。
まだ18歳だった僕は大阪の映画の学校の硬い椅子に座って、リトアニアの風景を眺めていた。フィルムによる上映といういま思うと願ってもない環境だったけれど、…
詩人の帰省vlog。家族で背くらべする場面が、たいへん愛らしかった。
「現実を信じる作家と、映像を信じる作家」を区別したのはバザンだったかな。メカスはどっちを信じたんだろう。
「映画として」よいかど…
同時鑑賞した『ウォールデン』にぶっ飛ばされすぎて記録するの忘れてた。
こちらは比較的テーマがわかりやすく、戦争に巻き込まれた事実を語りながら、ホームビデオスタイルで、過去の自分、実家と自分、これか…
誰もが自己中心的(決して“自分勝手”ではない)に物事を考えられるようになると、逆に世界はより良くなるのかもしれない。
映画内で描かれることは、前日談と帰郷,帰国ついでのオーストリア観光の3つしかな…