津川雅彦は前年作『ろくでなし』同様今回も哀しきクズ男役。観覧車の頂点。もうここには存在しない女。競輪場で暴走するバイク。60年前も今も人生に単調なリズムなどなく、静があるから動が引き立ち、動があるか…
>>続きを読む吉田喜重三作目久しぶりに観る
三重県と思われる工業都市Yで
デパート勤務の手塚は金が欲し
いしか頭にない男。縁あって知
り合う中年女性に近付くが
監督と前田陽一の共同脚本
三作目も資本家と労働…
玉の輿にのりたい利己主義な男とそれに振り回される女。愛よりもお金一筋、ここまで潔いと逆に気持ちいい。むしゃくしゃした時は猛スピードで乗り物を乗り回す幼稚さが少し可愛らしい。いかにも死に急いでいるよう…
>>続きを読む権力のある女性に近づき成り上がろうとするデパートの販売係。
津川雅彦の端正さにピッタリな悪色男。
浅はかな所も青くさくていい。
未亡人・杉田弘子、名古屋までこさせて「同窓会なの、じゃ!」はヒドイ…
打算的で刹那的、救い用のない若者たちの生き急いだ末の転落。松竹ヌーヴェルヴァーグという潮流で量産された構図だがこの作品もそれに準じている。ロングショット+ダイヤローグの遮断によって余白を強引に広げる…
>>続きを読む解説
「血は渇いてる」の吉田喜重が、助監督の前田陽一との共同脚本を監督したもので、社会機構の中に生きる現代人の欲望を描く。撮影も「血は渇いてる」の成島東一郎。
1961年製作/85分/日本
原題:…
松竹株式会社