脚本が高橋洋ということだけあって普段の黒沢清映画よりも起承転結がはっきりしていてわかりやすい。
しかし、お得意の妻が拉致されるときにみせる「見せない恐怖」はここでも冴えているし、画面の外から唐突に…
冒頭の押入れのシーンや死体を引き取りにあらわれた保護司と目があってからあることに気が付くシーンなど、終始存在する張り詰めた空気にとても恐怖を煽られた。
誰もが棒立ちで無駄な動きなく引き金を引く異様さ…
異様に暗くバキバキに照明が決まった遺体安置所での不意の再会からの軋むタイヤの音までの一連の流れが凄い。高橋洋の執拗に続く地獄のような脚本と、黒沢清の突き放した演出の絡み方も凄いけど、あの哀愁漂う無敵…
>>続きを読む面白かった、代表作の『CURE』や『回路』よりも素直に楽しめてしまっていることに後ろめたさを感じてしまうほど面白かった…… 六平直政の怪演はもちろんのこと、鈴木ヒロミツが地味にいい。こういう役にハマ…
>>続きを読む普通に街を歩けばいくらでも目に映るような光景がひとたびカメラを向ければなぜこんなにも不穏なホラー的舞台装置へと変貌を遂げるのか、映画のマジックだ
徹底して感情を廃することでこの血みどろの復讐劇の陰惨…