陸軍の作品情報・感想・評価

「陸軍」に投稿された感想・評価

NOOO000ooo

NOOO000oooの感想・評価

4.5
国会で重要な法案を通したい時、俗では決まってタレントがマリファナ所持で逮捕される。そんな真実がSNSを賑わす中、下世話なワイドショーに踊らされ洗脳されまくる国民もどうかと思うけど、すでにこの時代から世界的に見てもこの国はトップクラスにメディアが腐敗していて洗脳されやすい国民と言われるのは間違いなさそうだ。
戦時中の戦意高揚やプロパガンダ目的で制作されたと言われてる作品であり、世界中のメディアが腐敗し世界中が洗脳されていたであろうこの時代、クライマックスの母親(田中絹代)から何を感じるかは見る側に委ねられる訳だけど、これはただのプロパガンダ映画でなく木下恵介監督の揺るぎない意志や勇気を感じずにはいられないものだった。
ラストシーンでは胸が苦しくて たまらなくなった。
当時の人たちはどういった目線でこのシーンを観ていたのだろうか。
親が子を強く育て、戦争がそれを奪う。
親の気持ちは計り知れない。
そして、子は子なりに親の気持ちを知っているのだろう。
髙木 友彦がラストシーンに出てこないのもまた 凄い。
ぺん

ぺんの感想・評価

4.0
戦中に作られた国威高揚のプロパガンダ映画。
の筈が最後の10分間、母親を演ずる田中絹代の表情がそうさせなかった。出征する息子を見送る姿。
口では病気で死ぬな、御国の為に死ねと言い聞かせ、でもその母親の心中は…ラストシーンに台詞はない。静かな涙が語っている。

1944年に作られたことを思うと、木下恵介は凄い意思の強さだなぁ。
背景にある東京の風景が、翌年の終戦までにいくつも焼け落ちたことを思うと映像的価値もある作品。
実直にプロパガンダするようで最後、田中絹代の表情だけで国威発揚のコードを脱線させる《映画美学》の抵抗。すごいことやったよ・・・
えま

えまの感想・評価

3.7
戦中ということもあって今見たらなんかむかつくこととかいろいろ引っかかるセリフとかあるけど母親役の田中絹代が最高 息子が出兵するなんかパレードみたいなのを追いかけるシーンで泣ける 最後の最後、息子と母親の目線がちょうどタイミング悪く(良く?)合わなくて、そやのにそのまま母は人ごみに流されて二人の距離がどんどん離れて行くとこがめちゃくちゃ悲しかった あと出兵前夜の夜9時?とかの鐘が鳴った時のお母さんの顔も絶妙でウッてなった てかそういう悲しむ母親とかの描写が繊細で、えそういう感じでいいんだってなった 戦争を鼓舞してるように見せかけてやっぱりどこかにそういう反戦的な雰囲気もさりげなくいれてて、たぶんこっちが本当に伝えたいことなんだろうなて感じ
むかつく戦争むかつく
かつて日本国民一丸となってこうもたやすく洗脳され戦意高揚させられてたのかと唖然とするしかない戦慄の日常シーン。どんな中身だろうが多数派が正義になってしまうのは何のこたあない今もまるで変わらずで人間の意識とは何なんだろうと考えこまされる。それでも塗り固められた多数派意識の常識を突き破って走り出してしまう母親の姿と、こんな抵抗をしてみせた木下恵介の意志と力量に戦慄するしかない不朽のラストシーン。走って奔って、それでも出征していく息子を止めることは当然ながら出来ず、そうやって一丸となって300万人以上が死んでいった。今一度確認しよう。これは洗脳が解かれた戦後にではなく、戦時中真っ只中に作られた途轍もない反戦映画だ。
ほたて

ほたての感想・評価

4.3
はじまりのみち で気になって鑑賞

笠智衆さんと息子さんが親子で一つの役を演じていた…!

あ〜なんて名ラスト
三国干渉から大東亜戦争までずっと生きてる田中絹代の年齢設定は果たして大丈夫なのか心配していた。

笠智衆の息子が成長したら笠智衆になったりするのが面白かった。
木下恵介監督は、うん、やっぱ凄いわ。
ラストシーンをよく撮れたな〜。
戦意高揚映画のはずなのにね。

途中でお茶受けのお菓子に鶴乃子が出ていた。
僕の大好きなお菓子。
現在の箱と同じだった。
素晴らしいね!そこも感動した!
ラストシーンはちょっとエイゼンシュタインの映画なんじゃないかってくらい通づるものを感じた。
ただ親が子の出征を見届けるシーンなのに音楽や群衆の使い方など実にダイナミックで静かな感動と余韻(反戦的な意味で)を感じて止まない。
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