バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)の作品情報・感想・評価

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)2014年製作の映画)

Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)

上映日:2015年04月10日

製作国:

上映時間:119分

3.6

あらすじ

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」に投稿された感想・評価

Deebee

Deebeeの感想・評価

4.5
いやー...すごい。強烈です。面白かった!!良い意味で、イかれてる。個人的に大好きな作品。

セリフに俳優やアメコミヒーローが沢山出てきて、ハリウッドの映画界や批評に対する強烈な皮肉となっている。メグライアンの整形医とか、ブラックジョークが酷い笑

カットが全然無い長回しのように見える撮り方がすごい。そのため舞台裏と舞台も見事に連続していて、演技のオンオフやドタバタした裏側を観れるのでリアル。面白い。

かつてアメコミヒーロー•バードマンを演じたリーガンは今や落ち目。そのくせ過去の栄光に浸り、恥をかくことを嫌がり、名声や人気を気にして、ピンチに直面したり自信が持てなかったりすると、直ぐ現実から逃げようとする。
そんな彼が絶望や苦悩、理想と現実の剥離にもがきながらも少しずつ成長していく様が素敵。マイケル・キートンの演技が恐るべし。

また、「舞台でしか自分を出せない」と徹底的にリアルさを追求する、孤独なマイクを演じたエドワード・ノートン、
リーガンに父らしい姿を見せてもらってこなかった為か、屈折してしまった娘サムを演じたエマ・ストーンも、ほんとに素晴らしかった!!!!!

個人的には、舞台の主演としての重圧に精神的に追い詰められるけれども、
1番気にしてたはずの他人からの評価がどうでもよくなり、自己否定してばかりの自分自身への満足感や達成感みたいなものをやっと得られたクライマックスが、ブラックスワンに通ずるように思った。

ラストシーンは人によって解釈が分かれそう。
でも、ハッピーエンドなんだろなぁ、きっと。サムが微笑んだから。

唐突に流れるクラシックやドラムも斬新で
凄いなぁ。センスの良さに脱帽です。

・マイク "Popularity is the slutty little cousin of prestige.
人気と名声は尻軽なイトコ" (笑)

・サム 「(トイレットペーパーのシーン)私達のエゴや執着がいかにちっぽけか」

・真実か挑戦か?
・スーパーリアリズム!
矢口

矢口の感想・評価

3.1
かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め……。
人気の落ちた俳優が、ブロードウェイの舞台で復活しようとする中で、不運と精神的なダメージを重ねていく姿を映す。
(yahoo!映画より)
ペジオ

ペジオの感想・評価

4.1
擬似的なワンカット撮影が時間、舞台上と舞台裏、登場人物各々の主観、妄想と現実、映画自体のジャンル、その他様々な境界を越えていくのが快感で、まるで「主役」の様にカメラ自体が魔術的な存在感を放っている
およそ人間には不可能な視点の移動をしている訳だが、この映画の登場人物の中で一人だけそれが可能に思える人物(?)がいる
元々概念に過ぎなかった「彼」が人格を持ち、悪魔の様にマイケル・キートンを翻弄し、映画内世界(ほぼ劇場内)を見たいものだけを見るように動き回る(割と下ネタや下世話な部分が多く映るのも、カメラの動きの根底に興味や好奇心という知的生命体らしい動機があるように思った)

タイトルが登場人物の名前の場合、それは「主役」あるいは「映画内支配者」のそれである場合が多い
クライマックスにおけるキートンの選択が結果としてタイトルロールの人物を「殺した」のだとしたら、その後明確にカットが割られたのも意味深だ
(そこで映るアメコミヒーロー達の鎮魂の如き馬鹿騒ぎや海辺の生物の死体も含め)

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

あるいは……

この映画では「無知がもたらす予期せぬ奇跡」の方が結末としてキートンに訪れたが、あの選択が無ければ最後に立っていたのは「バードマン」の方だったのかもしれない
自らが生み出したバードマンを殺し乗り越えたキートンがさながら超人の如く生まれ変わる(見た目も含め)ラストは英雄譚に他ならない

主人公と怪物の闘いという典型的なヒーローの物語をやがて倒される怪物目線から見た映画として僕は観た
するとタイトルが黒あるいは白という単純な二元論的な結末を暗示しているのも根底に勧善懲悪の精神が宿った物語だからと思える
ならばこそのかつてアメコミヒーロー映画で一世を風靡したというキートンの設定が映画の構造的に何ともひねくれていて僕の性に合っていた
すごかった、色んな賞とるわこれは
賞をとることも含めてユーモア
ナカノ

ナカノの感想・評価

3.8
批評家のケツの穴おばさんと口論するシーンが良かった。
ハラダ

ハラダの感想・評価

3.8
脳内ニューヨークのような感じ!現実と妄想との境界線を長回しを使ってぼかしてて面白かった。
いしが

いしがの感想・評価

4.5
これは最早もう一つの世界。
そして観客を神にする。
tanaka

tanakaの感想・評価

4.0
終盤の、ひねくれた批評家に対する台詞が作品の根幹だろう。
「役者をやった事も無いお前の批判は、抽象的な言葉で溢れてる。ただ文句を書き連ねた言葉で中身が無い。そんな奴らに、俺の人生を邪魔されてたまるか。」
大衆文化に対する痛烈な皮肉だ。この対象は批評家だけではない。それらの批評を鵜呑みにし、コンテンツを享受させられている我々消費者も、その対象だ。登場人物達は終始、演劇の成功をニューヨークタイムズ誌面における高評価に結び付けている。我々大衆の事等、全く眼中に無い。メディアに大きく取り上げられれば、馬鹿みたいに足を運び、分かりもしないのに良い劇だったと判断するような、愚かな存在としてしか扱われない。
大衆の愚鈍さを糾弾するセリフはもう1つある。
「(アベンジャーズのあの人を槍玉に挙げて)演技力ではお前の半分にも及ばない奴が、ブリキの鎧を身に纏ってヒーローごっこをやって何億も稼いでる。結局の所、大衆はいつだって、派手なアクションを求めるものなのさ。」
この台詞を象徴するかのように、劇中の一般人達はバードマン'だった'人としてしか、主人公に絡んでは来ない。まあ、現実でもよくある事だよね。朝のヒーローだった人達を勝手に一発屋扱いして、勝手に終わったと判断する世間。自分も心当たりがあるから、何とも言えないけど。

これらを踏まえて持った率直な感想…「うるさ〜い、だまれだまれ〜😭」
別に観たい映画や読みたい本を選ばされてないし、面白くなかったら素直に面白くないって言う位の分別は皆あるし。
文化人であれば批評に晒されるのは当然で、それを困難な状況下にある主人公に代弁させるのはどうだろう??それに、そもそもMCUは単に派手なだけじゃなくてだなあ…云々😤

…と色々抗弁はある中で、肝心の作品の評価ですが、結局の所凄い作品です😅。マイケル・キートンを始めとした名優達の演技と、一気に観客を引き込むような演出(特にワンカット長回しを主体としたカメラワークは素晴らしい)のせいで、どうしても主人公側に感情移入してしまう。何をやっても上手くいかないボンクラなマイケル・キートン、狂気染みた役者魂を持つエドワード・ノートン、ブロードウェイの夢を叶えまいとするナオミ・ワッツ等々、名優達が各々の人間臭い役柄を、恐ろしいまでに人間臭く演じているから。それがこの作品の魅力であり、恐ろしい所。気持ち的には星1つ位しか上げたくないのだが…。悔しい。
売れない事は辛い事
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