カラマツの木を見てその美しさを懐かしみ、温かいあの世よりも寒くて厳しいこの世に居たいと生を願う。
寒さと静けさの中に響く爆撃とともに、木々も燃え消えてもはや何のために何と戦うのかも徐々にわからなくな…
「もののけ姫」のラストのように、緑がブワーッとよみがえればいいものを
白い雪山、黒い塹壕、枯れ木を焼き尽くす赤い炎…… ちっとも緑が出てこない
春が来れば人々は、冬の寒さを忘れてしまうと
…
登場人物が全体的に誰が誰だかわからないし、あえて個を主張しない。
暗い塹壕のなかで攻撃を耐え忍ぶなか、ひいては敵味方の位置も自分たちが置かれた戦況も何をしているのかもよく分からない。
それこそが戦争…