ストーリーは、男女の三角関係。
なかでも、冒頭のショットが俊逸との評判を受けて鑑賞。その俊逸さはさすがでした。原作が慎之助の語り口で語られる小説。冒頭のお遊さんしか目に映らないような、撮り方は原作の…
最後に1つ残ったお饅頭を見て、
「どうぞ、どうぞ」
と譲り合い、頑固者たちは最後の1つの饅頭を決して手に取ることはなく腐らせてしまい、結局、全員が損をした…
みたいな物語である。
いや、最後…
初めての溝口健二監督作品なのだが、噂に聞く通り長回しの多様がとても印象的な作風だった。
ただ長回しなだけでなく部屋の横断や、フォーカスされる対象の奥でも動きがあったり、キャラクターたちの立体的な動き…
溝口作品の個人的最高傑作だと思う。
ヴェネツィアで評価される前からすでに出来あがっている。3人の動線を巧みに活かしたトラヴェリングの長回しショットの強さはもうほとんどあれ以外あり得ないという程。
…
冒頭、座敷の窓ごしから竹林まで1分超の長回しで始まる。さすが溝口といったところ。その後一行が向かってくるシーンでは徹底的にお静さんの姿を見せないことで慎之助の目はお遊さんにもっていかれていることを暗…
>>続きを読む原作は谷崎潤一郎の「芦刈」
カメラワークが秀逸で思わず唸ってしまう。
特にラスト、満月に照らされながら、慎之助が謡曲をうたう場面が美しかった。(ここでうたわれる曲について、とりあえずネットで調べたと…