ストーンウォールの作品情報・感想・評価 - 34ページ目

ストーンウォール2015年製作の映画)

Stonewall

上映日:2016年12月24日

製作国:

上映時間:129分

3.6

あらすじ

インディアナ州から、N.Y.グリニッジ・ビレッジのクリストファー・ストリートへやってきたダニー(ジェレミー・アーヴァイン)。ゲイであることが発覚し、両親に見放され、恋人のジョーにも裏切られ、追われるように故郷を出た孤独なダニーを迎え入れたのは、この街で美しさを武器に体を売って暮らすゲイのギャングを率いるレイ(ジョニー・ボーシャン)だった。ダニーは彼らの部…

インディアナ州から、N.Y.グリニッジ・ビレッジのクリストファー・ストリートへやってきたダニー(ジェレミー・アーヴァイン)。ゲイであることが発覚し、両親に見放され、恋人のジョーにも裏切られ、追われるように故郷を出た孤独なダニーを迎え入れたのは、この街で美しさを武器に体を売って暮らすゲイのギャングを率いるレイ(ジョニー・ボーシャン)だった。ダニーは彼らの部屋に住まわせてもらい、常に陽気に歌って踊りな がらたくましく生きていく仲間を得て、この街で身を寄せ合い暮らす様々なゲイやレズビアン、ドラァグクイーンや、政治活動家のトレバー(ジョナ サン・リース・マイヤーズ)と出会うが...。

「ストーンウォール」に投稿された感想・評価

試写会

暴動も差別も今では信じれないぐらいで、そんな時代もあったんだと知ることができたのはよかった。

結局登場人物たちの行動が理解できなかったり暴動を通して何を伝えたいのかよく分からなかったけど、彼ら自身が誰よりも迷い続けてるから逆にそれがリアルなんだろうなと。

泣けるシーンも自分的にはいくつかあったけど、シンプルに主人公がイケメン過ぎて1番泣いた
史実と異なるなどの理由からボイコットまで起きたそうだが、史実と比べてどうのという判断で見るのをやめてしまってはもったいない作品。過去、LGBTの人々がどんな仕打ちを受けてきたのかを少しでも本作で知ってもらいたい。

主人公に最も近い存在である妹が、ゲイである兄を通して「性的小数であることはおかしなことではない」と理解しているという描き方がよかった。彼女が最後まで兄の気持ちに寄り添うところがいい。

レイの演技が素晴らしかった。演技とは思えないほど、ジョニー・ボーシャンはレイそのものになりきっていた。パワフルで瑞々しい演技!

「ベルベット・ゴールドマイン」に出演していたジョナサン・リース・マイヤーズが出ていることも感慨深い。また、レイ役のジョニーがジョナサンの若き日にどことなく似ている気がして、ドキドキしながら観ていた。

キャストも派手ではないが実力者揃いで、しっかりと脇を固めている。

史実という言葉にとらわれずに、多くの人に観てもらいたい。トランプに政権移行が決まった今、本作は特別な意味を持っていると思う。
Yuuka

Yuukaの感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

試写会にて鑑賞

(あらすじ)
舞台は1969年のニューヨーク。
まだセクシャルマイノリティーが世間から迫害を受けることが当然とされていた時代。

閉鎖的な田舎町に住む高校生のダニーは、幼なじみの男友達と夜中に密会をしていた。
車の中にいた2人を脅かそうとした友人により、2人の関係が明らかになり学校中の噂になってしまう。
そこで、もともとゲイなのではないかと疑惑を持っていた教師をしているダニー父親は2人を1人ずつ呼び出す。

そこで、ダニーは幼なじみが「ダニーが自分を酔わせてお酒で判断力を失わせ誘ってきた」と全ての罪をダニーに押し付けたことを知る。
厳格で同性愛を激しく嫌忌している父親の前で、震えるダニー
「お前は治療が必要だ。助けてくださいと言え。このチャンスは一度だけだ。言え。」と怒鳴る父親であったが、ダニーは部屋を飛び出し家に帰る
部屋に戻るとキャリーケースに自分の荷物が全て詰められており、ボディビルダー雑誌までも丁寧に並べてあった。

両親の自分へのおもいを悟ったダニーは仲が良く唯一理解のある妹に後ろ髪を引かれながら出て行ってしまう。

セクシャルマイノリティーたちが集まる場所、ニューヨークのクリストファーストリートで友人となる男娼をして暮らしている貧しいゲイのレイと出会い居場所を見つける。

(感想)

今ではセクシャルマイノリティーの人々が、社会的な権利を当然持っており、同性婚をし家庭を持つことも珍しくないが、1969年、この時代は同性愛はおろか、働くこと、居住することすら許されていなかったのだということを再認識した。では、彼らはどうやって生きていけというのか?社会は彼らを見捨て、それだけでなく、排斥しようとした。
恋愛対象が自分と違う、マイノリティーであるということだけで排斥するというこの時代の流れ。短絡的すぎるこの考えが数十年まえまで当たり前のようにあったのかと思うと恐ろしく、そして映画のラストで現在でも同性愛が罰せられている国が多数あると知り、驚く。

レイ達の帰る場所も行く場所もない。ここで男娼をして、時に暴力を受け、人権がないに等しい毎日を貧しく生きて行くしかないという状況下で明るく、プライドを持ちながらも、自分を否定せず生きていく姿がまぶしかった。

ストーンウォールインで起こった暴動、ストーンウォール事件の暴動シーンで
彼らは明日もあるかわからない、失うものが一つもない中で、暴力で訴えるしか、行き場のない怒りや憤り悲しみを成就させられないのだと、そうさせた世界への怒り悔しさ、彼らの想像し難いどうしようもない感情に涙した。

レイの素直になれないが、優しく暖かい性格や、ダニーへの遠回りな愛情、計り知れない孤独感を抱えながら明るく仲間と過ごす姿が素晴らしかった。

レイ役のジョニーボーシャンはどうみても本当のレイにしか見えなかった。美しくて、強いけれど今にも壊れてしまいそうなほど脆い一面を持つ1人の人間だった。

実際のストーンウォール事件では誰が暴動を始めたのか分かっていない。実在した人物も映画で登場したが、レイやダニー達は架空の人物。けれど、名前も残らない彼らの勇気から本当に世界は変わった。あの日の1人がいたから、現在の彼らのような人々に生きる権利を与えた。

賛否両論ある映画だけれど、人種がどうということではなく
そこにいた彼らの気持ちが忠実に再現されていたように感じる。

こんなに全てが揃っていて、安心して眠る場所がある私たちよりも本気でぶつかり合い、全力で愛情を求め合う彼らの方が輝いて見えた。
hellomelci

hellomelciの感想・評価

3.2
試写会で鑑賞。

性的マイノリティというだけでこれほどの差別・迫害を受けなければならないのかという重みがじわじわと沁みてくるのと、当時のNYのカルチャーやファッションを映し出すくすんだ色合いの美しい映像が印象的。
ボイコット騒ぎに発展するなど、世間を騒がせている問題作ではありますが、日本ではあまり馴染みのない事件を本作で学ぶ意義は大いにあるかと。

ただ残念なのは、見終わった後になぜか今ひとつ、なにがが足りないという思いが拭えないのは贅沢すぎますかね…?
ringo

ringoの感想・評価

4.5
ストーンウォールあらすじ読んで見たけれど、内容がイメージしてたものと違った

ゲイの世界で奮闘する主人公にはイケメンの若手俳優だったけど、レイ役の俳優がうますぎて、映画よりこの人本当のゲイなのかと思うほど馴染んでた

恋愛の方は、普通の男女より嫉妬が激しいのかなぁと…。
切ない恋心満載でそこらの恋愛映画よりリアルでゲイの世界はこんなにドラマティックなのねと

ゲイパレードの始まりがどんなだったか知れてスゴい感慨深い作品だった

このレビューはネタバレを含みます

「MlLK」や「PRIDE」などLGBT関連の映画が数多くある中でも、この作品は全ての始まりだと言える。今ではメジャーになりつつあるLGBTのパレードも、このストーンウォールの反乱がきっかけで急速に世界中に広がった。

舞台は1960年代のN.Y.グリニッジ・ビレッジ。当時、セクシュアル・マイノリティは異常者だと思われており、理不尽な法律で人権を奪われ、日常的に迫害や酷い差別を受けていた。そんな中で、初めて声を上げたのが作品に登場する名もなきゲイやレズビアン、ドラァグクィーンだった。(実際に存在した人もいる)

いつも歌って踊って楽しそうに見える彼らだが、警察には殴られ、客には暴力を受け、誰よりも孤独で苦しいはずだ。刹那的に生きざるを得ない彼らの'痛み'をひしひしと感じた。

ゲイ解放運動の発端を描いた作品として社会的意義はもちろん大きいが、純粋に映画としても楽しめた。60年代のNYの空気や町並み、ファッションなど、私はとても好きだった。使用楽曲も◎。

アメリカでは人種という点がネックとなって痛烈に批判されている作品でもあるようだが、こういった多くの歴史の上に今のアメリカが存在するのだと思うし、また時代が逆戻りしてしまうかもしれないという危機感を感じる今だからこそ、是非多くの人に見てもらいたい。

特に、権力に抵抗するためにみんなで肩を組んでダンスをするシーンは最高だった。
MariAndo

MariAndoの感想・評価

4.1
私にはとても良かったです。
上映が終わったときは、いろんな感情で押しつぶされそうになって、二度と観たくないって思ったけれど、見なくてはいけない現実が、そこにはあって。

ただ、色んなサイトに記載されているように、ストーンウォールの歴史に詳しい方は気分を害する方もいるかもしれません。
あと、ショッキングな映像は多々あります。

ただ、この映画の主人公たちは皆一生懸命で、夢もあって、人を本気で愛し、葛藤して、みな自分らしく闘っています。

明日こそ本気で生きよう。そう思えます。
がんま

がんまの感想・評価

4.1
試写会にて。
賛否両論ありますよ、という注釈ありきでの鑑賞だったが、個人的には好き。
史実云々は置いといて。
スッキリする展開ではないし、構成に無駄はないかと言われると疑問だが、差別を受ける側も同じ様に躓いたり感情に押し潰されたりするのだと分かるには良いシーンだったと思う。
見てるだけじゃなく助けてくれ、と言う台詞だったりそう思わせるカットだったりへのアンサーが主人公の行動だったのでは。

このレビューはネタバレを含みます

試写にて。
セクシャルマイノリティへの「愛」を感じられなかった。敬意と言うべきでしょうか。痛々しい暴力や売春、窃盗、不器用なティーンエイジャーの恋だけじゃなく、彼らが「人」として働き、帰る家を持つ事をどれだけ真摯に望んだかを、ただ一人の「人」として「人」を愛している姿を、もっと丁寧に描いて欲しかった。
平和的に理解を求めようとした人達を何故あんな臆病者のように描いたんだろう。
最低だと思ってたギャングのボスが実際には後に人権活動家に変わったとか最後にサラッと語られても。
俳優陣が魅力的だっただけに只々虚しくなった。
シンプルな場面時には綺麗なブルーがどこかしらに入ってくるところ。

光と影の感じ。

60年代の可愛さ。70年代へ移行しようとしている服装の感じ。

同性愛者は、悪。というレッテル。
時代を切り開くには闘い続けなければ変えられない。でもだから、60.70.80年代はやっぱり面白い時代なんだ。と再確認。
革命を起こしてる時は、時代であれ自分自らの革命であれ、キラキラして見える。

心が痛む時程美しかったりする。
すごく良い映画でした。