ストーンウォールの作品情報・感想・評価 - 31ページ目

「ストーンウォール」に投稿された感想・評価

小一郎

小一郎の感想・評価

3.5
アメリカでボイコット運動が起こった映画。野次馬根性丸出しで鑑賞。

1969年6月28日、ニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン」への警察の手入れに対し、同性愛者たちが反抗し暴動に発展した「ストーンウォールの反乱」。同性愛をめぐる権利活動や差別撤廃運動が加速していくきっかけとなったとされるこの実話をもとにしている。

自身もゲイであることを公表しているローランド・エメリッヒ監督が、ホームレスの40%がセクシュアルマイノリティの若者であるという統計に衝撃を受け企画。<この問題を世間により広く知らせるために、映画人としての技術をいかに用いるかを考えたと明かし、「自分自身がゲイだから、すべての疑問に自分が答えられると思った」と語っている。>(映画.com)

しかし、シスジェンダー(身体的性別と自分の性同一性が一致の人)のイケメン白人ゲイ男性の人間成長物語として描き、反乱の中心だった有色人種やトランスジェンダー(身体的性別と自分の性同一性が不一致の人)がほとんど描かれなかったことから、史実と異なるとしてボイコット運動に数万人が署名したとか。

批判の本質は「俺達の物語を汚しやがって」みたいな2016年の『ゴーストバスターズ』に対するものと同じではないかと。批判は批判として、映画自体どうなのかと。

ゲイが犯罪、「精神病」とされた1960年代。ゲイであることがバレ、両親に見放され、恋人にも裏切られ、追われるように故郷を出た孤独なダニーを迎え入れたのは、ゲイのギャングを率いるレイだった…。

ダニーが、ゲイである自分をそのまま受け入れるまでの葛藤を描いた物語で、彼のスイッチが切り替わる瞬間が「ストーンウォールの反乱」に結びつき、観客をカタルシスへと誘うという筋書きなのだと思う。ストーリーの構成としては、大きな破綻は感じない。

ただ、主人公の葛藤と「ストーンウォールの反乱」という歴史的事件の重さとのバランスがどうなのか、という気がする。<エメリッヒは主人公を白人にしたことについて「私はゲイの人々だけに向けてこの映画を作ったのではない。ストレートの人々向けでもある」「監督は自分の映画に自分自身を投影しなければならず、そして私は白人のゲイだ」>(ウィキペディア)と話しているらしいけど、やや綺麗にまとまり過ぎているのかもしれない。

底辺で虐げられ、我慢に我慢を重ねてきたマイノリティ達の魂の咆哮のような「ストーンウォールの反乱」が、若者の成長物語に矮小化されてしまったようで、物足りなさを感じるのかもしれない。
shimakoMJ

shimakoMJの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

号泣。。
ストーンウォールていうNYのクラブで実際に起きた暴動が元になってるて聞いて、もう少し政治的なのかと思いきや、そんな事は無く、LGBTの男の子達の友情物語。痛くて悲しくて、でも強くてカッコよかったです。田舎から出てきた主人公の苦しかった過去のエピソードが合間に挟まってくる作りもうまかった。ラストの主人公が田舎に帰って、偶然お父さんの運転する車が通り過ぎて停まって、、でもお父さんが車をまた走らせてしまうシーン、胸が締め付けられました。一瞬立ち止まったのは、成長した息子を見て、一目見たかったんだと強く信じたい。
LGBTについて関心があるので、同性愛などのセクシャルマイノリティを描いた作品は割と見てるし、今作は、1969年に実際にあったセクシャルマイノリティによるLGBT公民権運動のきっかけとなった事件の話ということで見る事にしました。

ストーンウォール事件の事は不勉強で知らなかったので、映画を見ながら、60年代にいかにLGBTが差別・迫害されていたのかがよくわかったし(その時代のLGBTの境遇については、MILKなどいろんな作品で描かれています)、田舎ではゲイであることがバレると、噂が広まり差別され完全に居場所を失うし、NYではゲイのコミュニティもあり、オープンにできるところはありますが、その時代は同性愛は精神病や犯罪として扱われ、警察に不当に暴力を振るわれたり逮捕されたりもして、やはり都会にいても男娼などをしていくしか仕事もなく、社会から認められずありのままの自分らしく生きることがいかに困難だったのかがよくわかりました。

LGBTが抱える孤独、仕事がなくて貧しい生活、安心できる居場所もなく、社会から疎外されることの悔しさや怒りも描かれていたので、その後にゲイバー「ストーンウォール イン」にガサ入れに来た警察に対してこれまでの不満がついに爆発し、LGBT達が蜂起し暴動を起こしたストーンウォール事件の発生と、その後のゲイパレードへの発展などのLGBT権利向上運動の歴史が描かれていたし、主人公の大学生ダニーの成長譚としても感動したんですね。
良い作品だったなーって。

だけど後でこの作品について少し調べて見ると、当のLGBT達から相当非難されたらしく、ストーンウォール事件はプエルトリコ人のトランスジェンダーと黒人のドラァグクイーンが口火を切ったとされるのに、この作品では白人ゲイ男性によるものに史実が書き換えられているとのこと。

ストーンウォールの反乱はその後のLGBT権利向上運動の歴史においてとても重要な事件だったし、この事件のとっかかりを作った彼、彼女らはその後もゲイ運動の中心となっていった人たちなので、その人らの存在を無視して描かずに代わりに白人男性をヒーローとして描いたことへの猛反発があったようです。

エメリッヒ監督は一般的に受け入れられやすいように白人男性を主人公にしたというようなことを言ってるんですが、確かにイケメンが主人公だと見る人の食い付きが良いのは確かだとは思いますが、事柄が歴史的に重要なことなだけに、これはかなり残念な改変だと思って感動に水を差された感じでした。

これは商業映画のジレンマというか、まだまだ白人中心、白人優位という根深い問題があるのですね。
そんな事も含めて考えさせられました。

2
理解されず、見下され、自分の居場所を探し求める青年達の心の叫び。
このストーン・ウォールの反乱が一石を投じ、今があることには間違いないが、全ての人が理解し、全ての事が平等になるには、もう少し時間がかかりそうだ。
Sen

Senの感想・評価

3.0
知っておくべき事がこの世界にはまだまだたくさんあるんだろうなと思った。何かできるわけじゃないけど、苦しい心の叫びを聞けて良かった。と思える作品。

このレビューはネタバレを含みます

マイノリティはいっつもこうだ、、、。
ていう話。予告が面白そうだったから見たけど、内容がテーマの割にちょっと薄いかなと、、、。もう少し情緒的な描写を期待したけど社会風刺で終わったなと感じてしまた。
セクシャリティーが題材だけど、いわゆるマイノリティの被害者意識の強い展開だった。

社会に認められない辛さと、その中でもイキイキと生きてます!ていう。
もっと生々しいところを期待したので残念。原作あるのかな?展開が飛ばし飛ばしだった気がする。

東京で1映画館でしかやってないプレミア感に惹かれてみたものの消化不良。
素晴らしかった!
鑑賞後予想を遙かに超える充実感が得られる作品だった。青春譚としてしっかり描かれていたし、歴史との連動性も感じられる。そしてなんかスカッとするのだ。
ちぴ郎

ちぴ郎の感想・評価

3.7
好きな服着て好きな人が好きなだけで差別される理由なんてひとつもないよ

2017.5
しゃみ

しゃみの感想・評価

3.8
最後の母親と妹を見つけて笑顔になるシーンを見て、世間の理解を得るまでの努力を思うと涙が出た。父親が車で止まり顔を合わせるかと思いきや、寸前で走り去るシーンは理解への一歩と心の葛藤を思わせてくれました。
seckey

seckeyの感想・評価

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‪生きることは悲しいこと、生きることは辛いこと、生きることは闘うこと。‬
‪それでも生きてるんだから、痛みも偏見も個性も、もうそういうの全部愛して肩組んで踊りたい。‬