ストーンウォールの作品情報・感想・評価 - 36ページ目

ストーンウォール2015年製作の映画)

Stonewall

上映日:2016年12月24日

製作国:

上映時間:129分

3.6

あらすじ

インディアナ州から、N.Y.グリニッジ・ビレッジのクリストファー・ストリートへやってきたダニー(ジェレミー・アーヴァイン)。ゲイであることが発覚し、両親に見放され、恋人のジョーにも裏切られ、追われるように故郷を出た孤独なダニーを迎え入れたのは、この街で美しさを武器に体を売って暮らすゲイのギャングを率いるレイ(ジョニー・ボーシャン)だった。ダニーは彼らの部…

インディアナ州から、N.Y.グリニッジ・ビレッジのクリストファー・ストリートへやってきたダニー(ジェレミー・アーヴァイン)。ゲイであることが発覚し、両親に見放され、恋人のジョーにも裏切られ、追われるように故郷を出た孤独なダニーを迎え入れたのは、この街で美しさを武器に体を売って暮らすゲイのギャングを率いるレイ(ジョニー・ボーシャン)だった。ダニーは彼らの部屋に住まわせてもらい、常に陽気に歌って踊りな がらたくましく生きていく仲間を得て、この街で身を寄せ合い暮らす様々なゲイやレズビアン、ドラァグクイーンや、政治活動家のトレバー(ジョナ サン・リース・マイヤーズ)と出会うが...。

「ストーンウォール」に投稿された感想・評価

 こう言う映画が無ければ、1969年に「ストーンウォール」と言う場所でホモセクシュアリティの人々が初めて暴動を起こした事によりLGBT権利運動が世界に広がりった事も、ローランド・エメリッヒ監督がゲイだと言う事も知る事は無かっただろう。そういう面で見れば、映画は知らなかった事実を伝えるツールとしては素晴らしいと思う。
 だが、描かれている内容に第三者が心打たれなければ単なる事実でしかないと、観賞後に虚しさが残った。

 今年公開された中で、ホモセクシュアリティを扱った作品だと「キャロル」を思い出す。自分が男なだけに語弊があるかもしれないが、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの絡みは尊く印象に残っている。たが、本作では「監督は本当にゲイなの?」って思うほど、男同士が恋に落ちるような色っぽさや魅力が感じられない。プロコム・ハルムの「青い影」が流れては、ゲイの権利向上の為に活動するトレバーが登場するシーンにはあからさまで笑ってしまったぐらいだ。本作のヒロインとも言える(ポスター見た時は本当に女性と思った)レイ役のジョニー・ボーシャンは美形なのに…ありのままの自分等を楽しんでいる様子には羨望するも、許されない関係を求めてしまうどうしようもない気持ちを見せて欲しかった。
 そもそも、主人公が白人のジェレミー・アーヴァインってのもどうかと思う。マイノリティを差別するのは白人だし、暴動が起きたところで白人警官は白人を逮捕せず黒人を逮捕した事実はこれまでの歴史が物語っているのに…。
 傷つき生きづらい自分を奮い立たせて前を向く青春映画としても、反乱を描いた内容としても微妙で、作は本作はただ事実を知るだけに終わるだろう。

 また、ローランド・エメリッヒと言えば、これまで「インデペンデンス・デイ」や「デイ・アフター・トゥモロー」と言ったディザスタームービーも作り上げているのにも関わらず、本作でのストーンウォールの反乱は規模が小さくて、事実としては歴史的かもしれないが物語としては心が震えない。どうせ描くなら、この暴動の後に何万人もの人々が参列したデモを強調して欲しいと思った。
 仮にあの反乱の描き方を良しとしてもだ、「ゲイであることは犯罪」「同姓愛行為は病人扱い」と迫害されているのに、暴動のきっかけがあれには肩透かし。あの人たちの怒りは、その程度のもんじゃないだろ?

 終盤にレイがクリストファー・ストリートで佇む姿には、この暴動の後も世の中が未だに差別が続いている事実を見透かしているようで、虚しい。
skooooone

skoooooneの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

1969年、NYにあるゲイやレズビアンの街"クリストファー・ストリート"で起きた"ストーンウォールの反乱"に基づいて作られた作品。

この作品を見て思ったのが、"人それぞれ"とか"みんな違ってみんないい"なんて言葉は一種の妙諦のように社会に蔓延している。その一方で、どんなに取り繕っても、自分と異なる者を差別し、疎外する心もまた多くの人が秘める心理だということ。

作中、男装したレズビアンが警察に捕まりそうになって、"見ていないで助けて!"と叫ぶシーンにはレイやダニーだけでなく、誰もが色んな場面を想像してハッとさせられるような気がする。

賛否両論あるのは映画なんだから当たり前。監督も人々の意識に一石を投じる映画にしたかったんじゃないかと。難しいことは抜きにして、観るべき意味を持つ映画の一本であることは間違いなし!
ささき

ささきの感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

せっかく試写会で観たからいつもより真面目に(笑)

まず当時のセクシャルマイノリティーに対する差別が酷すぎて悲しくなった。

主人公のダニーの気持ちてきなところがあまり掴めなかった、なぜいきなり暴力的な方法に走ったのかわからなかった。

最後に、登場人物のその後が書かれてるところで、エドがゲイ解放をリードしていった、みたいなのも、なんで悪いことをしてた彼がいきなりヒーローみたいになってるのかも謎だった。

この反乱を知らなかったけどここから同性愛者の権利獲得に繋がったんだと思うとすごい重要な事件なのがわかる。
日本はもっと同性愛者の人たちがオープンになれる社会にならなきゃだと改めて思った。
yurih

yurihの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

差別される側も、差別してしまったと気が付いた側もつらそうで苦しい。

横一列になって、みんなで歌って踊るシーンでは涙が止まらず、この映画を好きになった瞬間でした。

分かりたいなと思いながらも、なかなか主人公に共感出来る部分は少なかったけど、後半に昔より幸せだ、みたいなことを言っていて、昔より幸せなんだ、それなら良かった、と思ってほっとした。
有酸素

有酸素の感想・評価

3.6
映画を知るきっかけは好きな俳優がキャスティングされていたからで、本国公開前からSNSで様子を伺っていたらみるみる雲行きがあやしくなりいつしかボイコット騒ぎに。ツイッターには否定的なハッシュタグが並んだり、ロッテントマトは驚愕の9%

かなり覚悟して試写会に挑んだけど映画自体はのめり込んで観ることができた。時代が移り変わる瞬間が危うく描かれていて興味深かった。

気になるのは主人公のキャラクター性の頼りなさ。
彼は一体何を表していたのだろう。何を愛そうとし何に怒っていたのだろう。
"名も無き"改革者のひとりとして描くあまり様々な要素を盛り込みすぎた印象もあれば
指摘されるように意図的に事実の捻じ曲げを行なっているようにも見える。

この題材を挙げてこの評価になってしまったことが本当に残念。
ただ、不評だからとこの映画を避けることでこの史実から遠のいてしまう人がいてはいけない。

このレビューはネタバレを含みます

試写会参加させていただきました🙈

私は卒論で同性愛について書いていて、ストーンウォールの反乱について知っていた上で鑑賞しました。映像の描かれ方がきれいで、授業や文献よりもリアリティをもってこういう事実、時代があったことが伝わってきて、その時の世界観みたいなものが感じれる作品でした。

たしかにアメリカでの批判やレビューでもあるように、物語がフィクション化されていて、どこまでが事実なのか脚色なのかわからず、せっかく多くのリサーチやインタビューから制作しているのにそれが反映されていないのはもったいないなという印象を受けました。

でも監督自身がゲイだということもあってか、主人公の心の葛藤や動きが表情など繊細に描かれていて、つい感情移入して涙が溢れました。最後も全て解決した訳ではないけど、希望が見える終わり方で、だれもが共感できる気持ちが詰まっていると思います。終盤、ぼくたちってなんだったんだろうっていう言葉に対して主人公がthat was kind of loveっていうsceneが素敵だなあと思いました。

この映画がより多くの人、特にセクシュアルマイノリティに知識のない人たちに届いて、マイノリティの人たちへの理解、社会への問題意識が広がってくれたらとても嬉しいです。
Sho

Shoの感想・評価

1.9

このレビューはネタバレを含みます

田舎者とはいえ、60年代とはいえコロンビア大学に行くゲイの学生がジュディ・ガーランド(ドロシー)を知らないというのは無邪気すぎで、リアリティーに欠けている気がした。

さらにいえば唐突なNASA。なぜNASAに憧れているのか、もう少し伏線がほしい。あまりにも唐突でとってつけたよう。あるいはなぜ主人公がホモセクシュアルに至ったのか、もう少し主人公の過去を掘り下げてほしかった。以上をふまえるとキャラクター造形に甘さがあることは否めない。

フィクションとして、兄妹愛をひとつの軸に描き出していたのはとても良かった。最後のゲイ解放パレードの晴れやかさ、見つめ合う兄妹のこれ以上ない幸福感に満ちたショットは最高だった。パブリックな空間で肉体を通して主張を展開することの喜び、陶酔はもちろんのこと、プライベートな空間でみせる甘美な肉体の放つ魔力は素晴らしかった。
aoa

aoaの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ストーンウォールの反乱の事件について全く無知だったが、ざっくりと知ることができ、とても考えさせられる時間だった。


ゲイであることが、犯罪者とみなされ、病気であるとみなされるなんて、かなしすぎる。いろんな愛のかたちがあって良いのだと思える人が増えれば良い
ありのままの自分の姿を、隠さなければいけないなんて、生きた心地がしなそう。
未だ犯罪と見なされる残りの77カ国も変わってほしい

賛否両論あるみたいだが、私は映画が始まった瞬間引きつけられたし、LGBTや暴動、差別について考えることきっかけとなりこの映画を観ることができて良かったとおもう

ダニー役(ジェレミー アーヴィン)がかっこよかったし、レイ役(ジョニー ボーシャン)が美しかった、、、
りなこ

りなこの感想・評価

3.5
試写会にて。
鑑賞させていただいてとてもうれしいのですが、残念なポイントも多々…。
でも“自分に正直に生きる”ために書きますね。

まず、私は予備知識なしで見たのですが、反乱の部分やその後のパレードのシーンではじーんときました。

ただ、
・結構挑発的なことをしているゲイたちがなぜそれまで立ち上がらなかったのか、映画からはよくわからない
・暴動シーンがチープ
・主人公が家族からちょっと認められました、みたいな演出はいらないのでは
など思って、スッキリしませんでした。


そして鑑賞後、ストーンウォールの反乱について調べたのですが、事実と齟齬があるんですね(笑)

本当は誰が暴動を始めたかはわかっておらず、でも黒人が主体で動いていた、ということが共通認識のようで、アメリカでは今作のホワイトウォッシュ(=白人がヒーローみたいに扱われていること)が問題となっているのだそう。

ただ監督自身もゲイだし、インタビューを見るとかなり念入りにリサーチはしていて、そういった事実もすべて知っている模様。
プロデューサーいわく、「主人公ダニーを通して、NYのストリートの特異な世界を観る」ことができるように演出したそうで、だとするともっと史実に“基づいた”話であることを強調して売り出すべきだったんじゃないのかなー…。

ぶっちゃけ黒人を主人公にしても、「いや白人の私がやったのよ」「白人のアイツが始めたんだ」と言い出す人はいる気がするので、今作は“かなり史実に近いフィクション”として世に出したらよかったのにと残念に思います。


脚本にいろいろと問題点はありますが、日本人でLGBTでもない女の私がこうして事件のことをあれこれ知ることができたので、自由を求める人々にとって重要な映画になるのではないでしょうか。

そしてレイ役のジョニー・ボーシャンの妖艶さは素晴らしいです。
レイの右手で口の左側にタバコをくわえる仕草が何度も出てくるのですが、キザでありセクシー。彼だけでも見る価値はあります。
Wakichi

Wakichiの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

かつてのアメリカでは同性愛者を雇ってはいけない、お酒を売ってはいけない、集会してはいけないなんていう法律があったことさえ知らなかった。
アメリカのホームレスの40%が同性愛者という事実も今回初めて知った。

警察に暴行を加えられていた日常からみたらストーンウォールの反乱の一晩は確かに大きな意味を持ってると思うが、あの一晩だけで全てが変わったとは思えなかった。ただ知るきっかけとしてはすごく当時のNYの雰囲気も伝わってくる作り込まれた映画だと感じた。

トランプの政治になったら、同性愛婚も認めると言っているので、ストーンウォールに関わった人が築いた布石は確実に歴史になって今に続いてきてるんだなと思うと嬉しい。