ファニア歌いなさいの作品情報・感想・評価

「ファニア歌いなさい」に投稿された感想・評価

馮美梅

馮美梅の感想・評価

4.0
第二次世界大戦時、アウシュビッツ収容所に輸送された、歌手ファニア・フェヌロン。自分が歌手だったこと、音楽学校でピアノの演奏や編曲なども勉強していたことで、収容所の楽団に配属される。

列車で知り合ったマリアンヌという女の子もお願いして楽団に入れてもらう。そこにはマーラーの姪のアルマ・ロゼが指揮者そしてリーダーとしているんだけれど、他の楽団員はというと経験はバラバラでなかなか大変。

楽団の仕事は新しく輸送されてきた人たちの出迎え、ガス室に送る時、そしてSSの人たちの為に演奏することが主なので、基本的に他の収容者達よりは待遇は良い。

でも、それがまたファニアにとっては自分よがりみたいで心苦しかったりする。特にSSの人たちに如何に飽きさせない演奏を聴かせるか。もし少しでも気に入ってもらえないと自分たちの命にかかわりますからね。

収容所に行った人にはそれぞれの物語がある。この物語もその一つ。
きっと、他の人たちからすると、羨ましがられたり、妬まれたりしただろう。演奏ができるというだけで、ガス室に送られる恐怖からは救われるわけだから。でも、ファニアはそうは思っていない。

映像はあえてかカラーでも、セピアに近い色合いで、劇中には時々、当時の映像などもインサートされていたりする。

アルマ・ロゼが遠征楽団のメンバーになったと喜んで、SSのところに食事に行ったけれど、あっけなく死んでしまう。でも、他の収容者とは違いかなりキチっと敬意を払った形で葬儀をされたみたい?

いよいよ、ロシア軍との戦いも激化して、ファニア達も移動を余儀なくされる。そこはベルゲン・ベルゼン収容所。ここはアンネの日記で有名なアンネ・フランク姉妹もいた場所で、チフスなど伝染病などが蔓延したひどい収容所だったけれど、なんとかファニアもギリギリのところでイギリス軍に助けられる。

自分たちが助けられる中で、捕まったSS達そしてカポたちが捕まりトラックに詰め込まれる中に、あのマリアンヌもいた。生きた行くために、彼女は彼女なりに色々頑張ったかもしれないけれど、あまりに考えた幼かったのが残念だと思った。

ファニアは編曲などのために紙や筆記用具などを使うことができたおかげで、収容中の出来事を日記として書き残していたことで、この作品や書籍として発表することができたようです。

先日観た、マウトハウゼンの写真家では写真のネガを守った人、そして、この作品では音楽隊から見た収容所を知ることができた。こういう作品は気持ちのいい物ではないけれど、歴史遺産として必要な作品だと思う。

ファニアの自分は何者でもない単に人間だ。性別とか、国籍とか、人種とか、宗教とか何も関係ないんだという言葉は重い。
bb

bbの感想・評価

3.6
囚人として収容されるも、内部の様子を傍観して見ているという一風変わった作品。

どうして殺されてしまったのか、マリアンヌの最後の意味は何?等若干理解できない部分がありました。

それぞれが喋り出すし、筋があるようでなく、あんまりわかりやすいホロコースト映画ではありますが、これがリアル。
歯がどんどん汚くなっていくのもリアルでした。
餅々

餅々の感想・評価

3.4
ファニアスゲえよ〜気高いよ〜。
ホロコーストをテーマとする話を観ると互いに民族意識高め合いまくりの帰結が多い、けどファニアはその点凄いよな。

平時から自分と才能ある人との差を明確に理解していてそれ故に互いの困難に理解を示すのに、異常時には特別である者を非難したくなるのが私たちなわけ。
そんなこともなんとなく省みさせてくれる。

ただ、同じカットが使い回されているためよーく観ると死者復活が成されていてまじかwwwwwなところが後半いくつかある。
びーる

びーるの感想・評価

4.0
ジョセフ・サージェント脚本作
「ファニア歌いなさい」

収容所という救いようのない場所とか弱い演奏で胸が苦しくなる作品です。

ホロコースト映画ではありますが、ファニア・フェヌロンは、ガス室に送り込まれたり、銃殺されたりするユダヤ人を傍観している立場です。何か思惑があるのでしょうか、惨劇シーンはありません。想像力に委ねるととてつもない恐ろしさがこみ上げてきます。

この作品で驚いたことは、ガス室に送り込まれる人々を慰めるための演奏ではなく、ナチスの慰安の為に演奏していることです。自分たちの存命の為に演奏をし、他のユダヤ人の惨殺を待ち続ける。

重い…

さらには、収容所には純ユダヤ人とアーリア人も混在しています。人種を超えるのが音楽であるはずなのに、音楽によって対立するようにも見えました。

ここには生と死しかない。
印象的な台詞でしたね。
ひろ

ひろの感想・評価

4.0
映画を見始めたころからヴァネッサレッドグレイブはおばぁちゃんのイメージだったので 不思議な感じでした

ナチスの慰安のための楽団なんてやりたくないよね
でも生きるためだもの
ファニアの葛藤が伝わった

捕虜になった同士 宗教や人種を超えて 解放まで結束しなくちゃ

にしても どんな場面でも芸は身を助ける 頭がいい 音楽ができる 見た目がいい とか
私は肉体労働で死んで行くんだろうと思うと
平和な世界であってほしいとつくづく願います
ればこ

ればこの感想・評価

4.0
マリアンヌさんの話し方が最後まで鼻につきました。あとあのオヨヨな歌声よ。

長い映画なので我が集中力に若干の不安がありましたが、実際の当時の映像が使われたり、エピソード1つ1つのドラマ性の高さ(実話だそう)で飽きずに観ました。

というか、字幕にまさかの脱字が何度かあったりで、むしろそのせいで気持ちが脱線したっていう。ちょっとーやめてよー。
Kayococo

Kayococoの感想・評価

3.5
強制収容所の残酷な現実。
見てるだけで辛くなる。
でも捕まってる側の間でも争いはあって。
何が正しいとか間違ってるとかじゃなくて、生きるだけで精一杯。
二度とそんな歴史だったりを繰り返さないよう、しっかりみんな学んでいかないといけないなぁ。
ペコ

ペコの感想・評価

3.2
映画というよりドキュメンタリー観ている感じだった。 収容所の中では本当に色んな事が起きていたんだろうな…
whitelily

whitelilyの感想・評価

2.8
強制収容所というあまりにも過酷な閉鎖された空間での日常。映画として長時間見ていても違和感を感じ慣れることのない情景。こんな中で他人を気遣うことがどれだけ難しいだろう。同じ境遇に置かれた人々が狂気の中自己中心的になり凶暴になっていくなかで人の為に何かをすることをやめなかったファニアを美しいと思った。
周囲で起こる信じられないような出来事にだんだん鈍感になる人間の姿が辛かった。終始重苦しい内容だったけれど極限状態のなかでさえも人間の本質を失わない人々がいたことは救い。人間の尊厳について考えさせられた。
Mellonsoda

Mellonsodaの感想・評価

3.0
戦争は加害側だけではなく被害側をも醜くする一面があると改めて感じた
死の極限にあれば尚のこと人は自分のことしか考えられなくなるだろう
しかしどんな手段を使おうが生きようとするその性を誰も責めることはできない
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