悪魔の呪い/悪魔の夜の作品情報・感想・評価

「悪魔の呪い/悪魔の夜」に投稿された感想・評価

ENDO

ENDOの感想・評価

4.0
大写しで悪魔が迫ってくるケレン味は他の作品では味わえない!ゴジラに羽が生えたようなと表現した途端に矮小化する悪魔の造形。形容し難い何かなのは間違いない。森を抜ける帰り道、雲状の何かが発生して迫り来る。奥行きによって到来までの時間差に心がざわめく。催眠療法や降霊会など鬼気迫る演出は白眉!野暮天なアンドリュースの鈍感さこそが恐怖への対抗策となる皮肉。羊皮紙の受け渡しは手に汗握る。暴力的な電車の挿入で安堵の余韻も得られぬまま終わってしまう。作り物では済まされない恐怖の根源を描いているからこそ力強い作品!
Cem

Cemの感想・評価

4.0
悪魔崇拝者の恐怖をサスペンスタッチで描いた傑作✨
悪魔崇拝カルト宗教を批判した教授が怪死。共同研究者だった主人公にも「3日後に死ぬ呪い」をかけられてしまい大ピンチ!!!
森の中から追いかけてくる悪魔さんがカッコいい🧡暴風や嵐が不吉で楽しい!!
女たちが『赤く熟したチェリー🎶』と突然歌い出すへんてこ降霊会には笑った🤣🤣wwそれでも『魔術なんてアホくさ』と、全く信じない冷静沈着な主人公がすごい
horahuki

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4.5
これまた大傑作!

悪魔も呪いも信じない心理学者の主人公が、悪魔信仰の胡散臭い教団に殴り込み!「頼むからやめてよ…」と懇願する教祖様の頼みも無視して調査を強行。そしたら呪いをかけられたんで「教祖に仕返ししてやる!」と意気込む主人公を描いたターナー製のわがままホラー。

RKOのヴァルリュートンと組んで傑作ホラーを連発したジャックターナーの非RKOの作品。原作はホラー小説の大家(元祖御三家の一角)であるMRジェイムズの『人を呪わば』。同作に限らず、伝聞で物語を構成することで怪異の真実性を煙に巻き、未知への恐怖を植え付けることの多いジェイムズの作風と、『キャットピープル』のターナーの相性が非常に良いのは当然で、ジェイムズ×ターナーが面白くないわけがないという安心感。

「理解できないもの」に対する恐怖・傲慢を描いた原作を基本的には踏襲しつつも、映画版では科学側の傲慢を徹底的にかつ嫌悪感たっぷりに描いている。科学側の象徴たる主人公さんに最初からずっとイライラしてたんだけど、それも結局は主題を炙り出すためのものでしかなかったわけで、まんまと監督の手中だった😂

「自分が正しい」を延々と貫き、誰からのアドバイスも聞かない。更には「敵」とみなした人の家に不法侵入し、バレても悪びれることすらしない。呪われた主人公を助けようとした人たちの好意も「理解できない」という理由で踏み躙り、挙げ句の果てには、身から出た鯖なのに「殺人」を犯してまで自分だけ助かろうとする。カスすぎるやろ…😱

そしてそこからはユニバーサル→ハマーへと受け継がれ開花することになる、植民地主義的発想への批判が窺える。本作の2年後にハマーが『ミイラの幽霊』を製作し、イギリス-エジプト間に対する自国批判を披露したように、本作もイギリス製作にも関わらず、侵略国側への批判を展開するのが面白い。

そしてそれは「理解できないもの」に対して恐怖を感じてしまう「弱さ」の裏返しとしての傲慢を印象付け、如何なる時に人が「闇」と対峙するのか・「闇」に呑まれるのか…という『キャットピープル』『レオパルドマン』から引き継がれたターナー的ホラー観を体現している。だからこそ、ハマーのような一方にのみ「悪」を押し付けるわかりやすさはなく、侵略される側であるサタニストについても同様に、弱さ故の裏返し的行動をとっていたのだということが描かれ、「闇」の普遍として帰結するのが流石のターナー!

今までのターナー作品とは違い、本作ではしっかりと悪魔が登場するのだけど、それはプロデューサーの意向により加えられた特殊効果で、ターナーの意図したところではない。それでも、遠景で白いモヤの中から浮かび上がる悪魔の美しさは見どころでもあり、演出として主観化された世界でのみ具現化するため、ターナーの趣旨からもそこまで逸脱はしておらず、うまく作品に馴染んでいてむしろ良いように思う。白いモヤでの見せ方はルイスアレン『呪いの家』のようで、怪異を映像として挿入するに至った経緯、「闇」に関するホラー観含めて参照されているような気がする。

「こんなダイナミックなん?」って笑っちゃうくらいに飛行機で何度も座席を倒したりあげたりする主人公さんとか、一枚の紙切れに明暗を託す滑稽なコメディ演出の遊び心もある一方で、光の脆弱性を強調する森、一度目で見下ろす立場→二度目で見下ろされる立場へと変更される階段の演出等、ターナー的うまさも随所で見られるから、久々のホラーでも衰え知らずな傑作だった!

ちなみに『Curse of the Demon』と『Night of the Demon』の2バージョンあるのだけど、96分の『Night of the Demon』の一部シーンの前後を入れ替えたり、サタニスト側の内部的事情を語るシーン等をカットしたりしたのが82分の『Curse of the Demon』。私的には『Night of …』の方がオススメ。
muscle

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-
怪異としての煙が最高すぎてかなり黒沢清とか高橋洋。中盤の屋敷の撮り方とかガキに吹き荒ぶ風も異様。ラストもあくまでも恐怖は個人的なもので、体験が共有されるわけではない。それでも「本当に」怪物が正面から映されることに感動する。だから「見に行かなくていいよ」に泣く。絶叫のようなラストのラストの列車はかなり『ほん怖』のノリで笑った。紙切れ一枚でわーきゃーやってるのがかなりヒッチコックだと思ったら脚本にチャールズ・ベネット。
mingo

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4.2
昨年の中原昌也への白紙委任状初日作品、ジャックターナーによる偉大なる傑作怪奇フィルム。冒頭に怪獣のような悪魔をはっきりと登場させておきながら唯一の目撃者が死んでしまうという展開に胸が高鳴る。今日の「男の傷」が滑稽さと悲哀さのバランスがとれてたのに対し、疑惑と幻想と恐怖のバランスが抜群に素晴らしい。基本的にはスリラーもののくせにラストに向かうにつれ恐怖だけではない可笑しさなども込み上げてくるからターナーは凄い。イギリス後期の作品のくせに衰え知らずなんなら面白さだけではなく芸術作品としても一級品。受け取ったら三日後に死ぬ羊皮紙はもちろんリングなんかでもお馴染みのモチーフ。悪魔はいるんだよ、という気にさせてくれる大傑作。

以下クリスフジワラトークメモ

ターナーは49年にRKOをさって、私の冠の星を撮った。ギャラを減らしてまで撮りたかった映画。
その後ハリウッドで冒険映画で二本撮って、その後悪魔の夜を撮った。60.70年代はテレビ作品を撮っている、プロデューサーの第1作がこれ。マークロブロンのロバートワイズ。セットは007とか博士の異常な愛情のひと。コロンビアはかなしみにこんにちはなどをイギリスで撮影している。プレミンジャーの作品もしかり。ダナーアンドリュースが幸運だったのは普通すぎる容姿と謎の内面、3本組んでる。ターナーの数少ない個人的な友人。自分も他人もコントロールできる立場に自分を置く。
ハマーフィルムのフランケシュタインと二本立てだった。それらとは一線を画して意図は悪魔をみせないこと。すべて撮り終えたあとに悪魔を撮って編集。
カーズウェルをドナルド・トランプとしても観れる。権力は魔力でもある。戦争を作り上げる。証拠をねつ造する。
紙きれ一枚で戦慄する。そこに恐怖とともに含まれる笑いもビターな味わい。流石のターナー。
頑固なダナ・アンドリュースのキャラクターを飛行機内での登場シーンの段階で観客に分からせる物語の運び方の巧さ。
96分版。紙切れひとつで面白いという映画な感じが嬉しい。ゆっくりと奥から迫り来る感じは黒沢清がよくやる演出とダブる
AS

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4.2
『Night of the Demon』(イギリス版・96分)を鑑賞
eigajikou

eigajikouの感想・評価

4.0
悪魔は靄の中にチラッと見るえかどうか程度にしたかったのが監督の意向で悪魔登場シーンは後撮り。悪魔の存在自体見る人の解釈に委ねる作りが絶妙。この時期にしかできなかった転換的な作品と中原昌也氏。クリス・フジワラ氏は主演ダナ・アンドリュース極端に普通すぎて一番好きな俳優だそう。
悪魔を召還する紙をあるタイミングに持っていると死ぬ。
紙の擦り付けあいのバトルが超楽しい&怖い大傑作。
安い海外版DVD に日本語字幕がついてるので是非。
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