今まで見たことないラストシーンといい、不思議な作品。
自殺したい男が車を運転しながら自殺幇助者を探し続けるという、ストーリーとしては単純で、風景も土の荒野ばかりで、退屈と言えば退屈なのだが、不思議…
説得って、ほんと意味ないですよね。人は自分の言葉で相手を変えようとするけれども。
主人公が周りの景色を黙ってただ見ているシークエンスが好き。全てが新しく見えている。
ラストはびっくりしました…
クルマを走らせる男。
何か目的はあるようだ。
我々には見慣れぬ風景。
少し違和感を感じる言葉の結び目が少し解け出す。
訥々と。
ああ、この感覚はなんだろう。
知らない街を彷徨うような。
第三世界の…
このレビューはネタバレを含みます
「桜桃の味を忘れてしまうのか」
小津安二郎のように抑制的なカットが多く、映画の印象を緻密にコントロールしている
話の筋がシンプルだからこそ人間と神、現世と死後の世界、倫理、宗教、道徳、様々な要素…
ヒッチハイクじゃないけど他人の車に乗せてもらうって怖い
「いい仕事を紹介する。」って言いながらこのまま静かなところに連れて行かれて殺されるんじゃないかって不安になる。その穴が自分を埋めるためのものか…
循環する生と死 その一部分と一瞬を担う身体
生きることと死ぬことに、一体どんな違いがあるのだろうか
彼らがどうなっていくのか、引き込み、そして押し戻す技法に、われわれと映画の関係が現れる
映画に内在…
(C)1997 Abbas Kiarostami