退屈で受け身に見えても頑なに自分を生きた女性の生涯が情感を伴って現代に立ち上がる。
『ティエリー・トグルドーの憂鬱』のブリゼ監督からモーパッサンへの果たし状、主人公ジャンヌへの素敵なラブレター。…
ラストシーンの言葉が、ある意味、この映画の“キモ”だと感じたのだが…。
岩波ホール、私が最年少でしたね。
人生の酸いも甘いも知り尽くしたであろうご婦人方でほぼ満席。
この台詞の後、結構“失笑”が、そ…
おもしろい映画体験だった。
舞台は19世紀中頃のフランス。男爵の娘ジャンヌの人生の物語。
モーパッサンの名作にステファヌ・ブリゼ監督が挑む。
何が起きたのかは直接には映さない省略が多用されてい…
シアフランス監督作『光をくれた人』と本作『女の一生』における『許しの解釈』は、『根本的に異なる印象』を受けました。
『光をくれた人』における許しとは、相手の許しを乞うことはせず、『罪を背負う覚悟…
愛する人ほど裏切り去っていく。
不運な時ほど、何かに希望を持っていたい。
純粋すぎる主人公に苛立ち哀しみ、なかなか体力がいりました。
通常よりもあえて狭くしたというスクリーンと
次第に暗くなってい…
この映画、間違いなく年齢を重ねた女ならとりあえず大丈夫。結婚・夫・家・親族・社会・子ども・地域・介護、どんな女性もどっかで絶対カスってる。信じていた身近な他者からもたらせれる苦悩。信じてたからこそ辛…
>>続きを読む一人称映画 ある女の愛の遍歴
電気の無い時代の物語なので、夜は暗いです。
基本、灯りはロウソクか暖炉の炎。
寝室のシーンでは、オレンジ色の光に照らされた主人公の鼻の形から「ああ、こっち向きに寝てい…
ノルマンディーの荒々しい海と曇り空を背景にした場面や
ヒロイン ジャンヌが父の男爵と共にジョウロで水をやり畑を耕しながらドレスの裾が汚れる様子が印象に残る
達観したような、もの思いに耽るような
ジ…
ギイ・ド・モーパッサンの名作を「母の身終い」「ティエリー・トグルドーの憂欝」のステファヌ・ブリゼ監督が映画化した本作を観ていると、「人生いろいろ」という演歌を思い出してしまう。
原作小説は学生時代に…