50年も前の作品ではありますが、人間が今もメディアに翻弄させられている現状には暗澹とさせられてしまいます。
テレビからSNSにツールが変わっただけで、それを受け取る側の本質はまったく変わっていません…
視聴率稼ぎのために奔走するテレビ局の報道部の裏側をシニカルな目線で切り取った内幕もの。全体を通して、あらゆる事態をスペクタクルとして消費してしまうテレビというメディアの空恐ろしさを描いている。
終始…
OBBA予習
大企業というシステム→マンションから身を乗り出して声をあげる群衆→テレビ局というシステムに回収される群衆、という一連の画が、感情と怒りをメディア装置、システムが取り込んで商品化する地…
スマホばかりいじっているあなたの家の現代っ子に見せたい映画No.1。
スマホがないテレビ時代の映画にも関わらず、50年経った今でも通用する金言の宝庫。硬派なルメットの慧眼は、硬派なギーゼキングのモー…
午前十時の映画祭にて。
予言的とも思ったし、今も昔もずっと変わってないだけなのではとも思った。
とにかくみんな喚き散らして演説する。不当を主張して怒りを煽るやり口は今のSNSそのもので面白いほど今…
このレビューはネタバレを含みます
昔、この映画を観た後、友人と議論したことがありました。つまりは「主人公のニュースキャスターはヒーローなのか否か」ということで、私は「間違いなくヒーローである。」と主張、友人は「主人公は利用されただけ…
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シドニー・ルメット監督
出演者:
フェイ・ダナウェイ
ウィリアム・ホールデン
ピーター・フィンチ
ロバート・デュバル
初めて鑑賞。
ニュースキャスターが生放送中にキレる映画と聞いていて、ずっと気…
町山智浩氏の解説付き上映でした。
でも町山氏の解説は、かなり物足りなく不満だった。
普段の彼は、的確に日本社会を批判しているんだけど、そんな彼ならではの、本作品と現在の日本社会とをリンクさせた解説…
シドニー・ルメットは、好き嫌いではなく、70年代に洋画を見始めた僕にとっては、毎年のように撮っていて当たり前の存在だった。
『怒れる十二人の男』『セルピコ』『狼たちの午後』のような社会派から『オリ…
近未来の犯罪を描いたのが攻殻機動隊やマイノリティリポートなら、近未来の報道を描いたのが本作ネットワーク。
攻殻がその1ページ目に企業国家(ディストピア)になる前の世界であると前置きしているが、本作…