北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイの作品情報・感想・評価

北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイ2016年製作の映画)

Liberation Day

上映日:2018年07月14日

製作国:

上映時間:100分

3.5

あらすじ

ライバッハ一行を北朝鮮側で待ち受けていたのは、予想を越える厳しい監視体制だった。着いた初日から空港でコンサート用のデータを没収されるほか、いざ作業を始めると会場のスタッフとは話が噛み合ず、メンバーのイライラは増すばかり。そんななか、禁じられているにも関わらず、バンドのリーダーが勝手に町を散策するという違反を起こし一触即発の事態に。講演までのタイムリミットは刻々と迫るなか、解決すべき問題は山積み。…

ライバッハ一行を北朝鮮側で待ち受けていたのは、予想を越える厳しい監視体制だった。着いた初日から空港でコンサート用のデータを没収されるほか、いざ作業を始めると会場のスタッフとは話が噛み合ず、メンバーのイライラは増すばかり。そんななか、禁じられているにも関わらず、バンドのリーダーが勝手に町を散策するという違反を起こし一触即発の事態に。講演までのタイムリミットは刻々と迫るなか、解決すべき問題は山積み。さらに韓国と北朝鮮の間で重大事件が発生する。果たしてライバッハは無事にステージに立つことができるのか……。

「北朝鮮をロックした日 ライバッハ・デイ」に投稿された感想・評価

日本で言えば『フールズメイト』の時代から、一度の解散も経ず活動しているライバッハ。
ノイズ/インダストリアル系には、時々恐ろしく息の長いバンドがいるが、とかくキワモノっぽいイメージで、誰がフロントマンなのかも判然としない彼らがここまで続いているとは…!改めて驚き。

そして本作への興味は「なぜあのライバッハが、北朝鮮に招かれたの!?」という点に尽きた。「悪い冗談としか思えないミスマッチの背景に、北朝鮮の恐るべき情報収集能力と、ぶっ飛んだセンスが隠されているのか…」、と邪推したが、現地スタッフの対応と聴衆の反応には「やっぱり違ったか」という落胆を禁じ得ない(とは言え「ちょっと意味が分からなかった」を常套句とし、極保守的なエンタメしか受容できない多くの日本人にとっても、彼らの表現は理解不能だろうが)。
「では、何故…」という疑問については、本編を観ることで、仕掛け人の存在もわかる仕組みとなっている。

残念なのは、肝心のライブの模様が一曲しか収録されていなかったこと。リハにおける現地の少女歌唱団とライバッハのコラボが素晴らしかっただけに、喰い足りなさが残るのは当然かと思う。
また「北朝鮮のヒット曲カヴァーは禁止!」というお達しを食らった場面が収録されていたのだが、実際にはライバッハの女性メンバーが、チョゴマゴリを着てステージに立った様子も、チラッとインサートされていたので、もろもろの経過は非常に気になった
恐らく本作の編集にも、北朝鮮の検閲がビシバシと入ったのに違いない。

その甲斐あってか、全体的には「異文化交流」程度で、さほど破綻のない音楽ドキュメンタリーという仕上がり。
しかし、西洋人の視点から見た北朝鮮の風景がたっぷりと収められているという点では、貴重な記録である。
またバンドリーダーの、大問題に発展しかねないパンクな行動に、アーティストとしての意地も感じられた。
osakana

osakanaの感想・評価

-
公演から映画製作、そして劇場公開
たくさんの人/レイヤーを経て
尚響き続けるライバッハの口笛、、、
魚醤

魚醤の感想・評価

4.0
準備がめっちゃシンドい、、
ということでした。
そもそもなぜ、どのような経緯で招待されたのか。
北朝鮮サイドの人間には笑うしかないが、
ファンが1人もいなそうで気の毒でした。
森大翔

森大翔の感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

『Liberation Day』
180628
by Filmarks試写会
318作目(洋画203作目)

邦題はとても刺々しいが、中身はしっかりと現実を写したドキュメンタリー。記録としてはとても面白い。予想はある程度できるが、北朝鮮という世界的に特殊な国での行動の制限、互いの配慮が北朝鮮をしっかり現実のものとして教えてくれたと思う。しかしどうして邦題はこうも典型的に本質をずらしてくるか...とも思わされた。
また、Laibachというバンドそのものには賛否両論あるものの一定のリスペクトができた。特にボーカルのMiran Frasが言ってた音楽をする意味として、例えその先に混沌があろうとも平和ではなく真実を求めているという姿勢は私としてはとても共感できた。大衆扇動的なナチスは平和をチラつかせるから大違いである。

評価 3/5
ドキュメンタリーとして申し分ないものだったが、映画を見ている以上やはりもう少し何か欲しいという欲もでてしまった。ただ写されてる現実はほとんどが興味深いものだったことには変わりない。
Bom

Bomの感想・評価

3.7
いやー、すごい。いろいろすごい。あーー、すごい。衝撃。

2018年初観作品313本目

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞前にトレーラーを何度も観てしまっていたので、予想通りの内容だった。
それ以上でもそれ以下でもない。
もっとバチバチの衝突があるのかと期待しながら観ていたのだが、最後までお腹いっぱいにはなれなかった。
tohta

tohtaの感想・評価

3.8
別になにか大きなことが起きるわけではない。
予想通りバンド側は北朝鮮サイドの検閲や曲の縛りに苦戦するし、なんやかんやライブも成功するし。
だけども終始ドキュメンタリーらしからぬ?映像のセンスにハンズアップし、目が話せないままあっという間に映画は終わる。
わからないけど、カメラマンも北朝鮮という未知の領域でカメラを回せることを楽しんでいたのだと思う。
vivalaviwa

vivalaviwaの感想・評価

3.2
“熱狂”の光景

それだけ見ると
ロックバンドなのか
指導者なのか
まったく見分けが
つかないもんなのだなぁ!

北朝鮮15回目っていう
モルテンさんの冷静な対応が
印象的でした

1980年結成(長い!)のLaibach
いつかライブ見てみたいな
当初は、北朝鮮国家vsライバッハの、過激vs過激のとことんカオスなせめぎ合いが見られるものか・・・!と期待して見に行きました。

しかし、現実はそう上手くは行かないものです。完全アウェーのライバッハは北朝鮮のステージで好き勝手に暴れられるはずもなく、国側の厳しい規制に苛まれることになります。

そうした背景の中で、どれだけ自分たちのパフォーマンスを貫くか、そんなバンド側の苦悩に光を当てたドキュメンタリーと言えるでしょう。

ライバッハというバンドについては全く無知な状態で見に行きましたが、
一国家(ユーゴスラビア)の体制を翻してしまったほどデカい影響力を持った(らしい)バンドのはずなのに、

(ラストのライブ映像をみていただければわかると思いますが)
全く過激に見えなくなってしまったのが凄い・・・

逆に考えれば、ライバッハの過激さを覆い隠してしまうほど北朝鮮の検閲は凄かった、ということなのでしょう。

当初期待していた内容とはちょっと違いましたが、北朝鮮の統治体制の実態がリアルな姿で垣間見られた気がして、勉強になりました笑
小一郎

小一郎の感想・評価

4.0
2015年、北朝鮮は日本の植民地支配から解放されたことを祝う「祖国解放記念日(リベレーション・デイ)」に初めて海外からロック・バンドを招く。選ばれたのが「ライバッハ」、って何? グーグル先生に尋ねてみると次の通り(引用元はウィキペディア)。

<ライバッハ(Laibach)は、1980年にスロベニア(当時はユーゴスラビア)のトルボヴリェで結成された実験音楽のバンドである。ライバッハとはスロベニアの首都リュブリャナのドイツ語名である。>

<グループ自体は自身の活動を新スロベニア芸術(Neue Slowenische Kunst)という芸術運動の一部に位置づけており、制服の着用などの全体主義を想起させるモチーフの多用が特徴である。ライバッハという名も、スロベニア各地を占領しドイツ化を推し進めたナチス・ドイツを連想させるとして、第二次世界大戦以降は使用が控えられてきたものである。これらのモチーフの使用は、あくまでファシズムに対するパロディの一環であると彼らは主張しているが、彼らに詳しくない音楽ファンから誤解されたり、右翼、左翼の双方から攻撃される原因となり(ただしスロベニアの哲学者スラヴォイ・ジジェクに代表される擁護者もいる)、またユーゴスラビア時代には政府から監視される原因となった。>

ファシズムをパロったロック・バンドに全体主義体制の北朝鮮が対決を申し込む。そして売られたケンカは買うのがロックンローラー。意気揚々と北朝鮮に乗り込んていった彼らだったが…。

大苦戦。準備のため色々お願いするものの、なかなか話が進まない。リーダーシップなんて言葉は、あのお方にしか必要ないっていうくらい、物事を決める際には絶対個人で責任を負わないよう皆で決めるから、とても時間がかかる。

そんな彼らはライバッハの音楽性や芸術性なんてどうでも良く、将軍様の逆鱗に触れないように無事にコンサートを終えることにしか関心がない。だから、ライバッハが考え抜いた映像や音楽は、北朝鮮国民に理解されないからと、あれもダメ、これもダメ…。

誤解を恐れず自らのスタイルを貫き通すライバッハは、ロックンローラーらしからぬ、尊敬すべき忍耐強さを併せ持ち、投げ出すことなくコンサートにこぎつける。そして、この対決の行方は…。

<今回の文化交流を仲介した、北京を拠点とする高麗ツアーズのサイモン・コッカレルは、AFP通信社に観客の反応について次のように語っている。「みんなとても楽しんでいたようです。不信感や混乱で顔をしかめる観客はいませんでしたよ」

サイモン・コッカレルは、こう続けている。「観客は全員、最後まで席に座っていました。一緒に手拍子をしたり歌ったりすることはありませんでしたが、この国でのコンサートはこれが普通なんです」

「観客のほとんどは、ライヴがどんなものかまったく分からなかったと思いますが、全体的に好評だったようです」

平壌の国営通信社はパフォーマンスについて、次のようにつづっている。「出演者たちは、独特で深みのある歌声と優れた演奏で芸術性の高さを披露していた」>
(https://nme-jp.com/news/3749/)

果たして「ロックンロール!」の雄たけびを上げたのはライバッハだったのか、北朝鮮だったのか。気になった方は是非ご覧になった方が良い…かな?

●物語(50%×4.0):2.00
・体制の完成度ハンパないって、ことが良く伝わってくる。ある意味、幸せに見えてくるのが怖い。

●演技、演出(30%×4.0):1.20
・ライバッハの皆様があまりにも我慢強いので、感心してしまった。良い人達じゃないですか。でも良い人達では…。

●画、音、音楽(20%×4.0):0.80
・ライバッハの音楽、ちょっと良かったかも。
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