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「国家が破産する日」に投稿された感想・評価

なつ

なつの感想・評価

3.7
1997年の韓国、破産まであと7日間。
韓国政府は、そんな危機的状況をひた隠しにしていた。
(映画的には臨場感が少し物足りなかった)
虚構にまみれた国家、都合よく隠され、都合よく流されるニュース、
(皆、案外と都合良い方を信じたくなるんだよね…大丈夫に違いないと)
貧しい者は更に貧しく、富みある者は更に更に富む。この構図っ!!🔥
ナッツリターン事件時の財閥に対する国民の反発凄まじかったなぁなんて事を思い出した。
ナッツ姫と名付けたマスコミはセンスあるよ(笑)
そして現在の韓国は果たして?
同じ事は繰り返される…人間て学ばない生き物だし。
我が国だって、経済は危ぶまれてる。
騙されてたまるか!
との思いを胸に、経済もっと学ぼ。
今観るべき作品やと思う。
2019年11月10日、シネマート新宿にて鑑賞。

1997年、経済危機への対処を巡る、韓国銀行通貨政策チームとクソみたいな官僚との会議、交渉を描いた政治映画。原題(ハングルで僕には読めない)のサブタイトルが「デフォルト」と真正面から経済がテーマ。でもすごくスリリング。
韓国の現代史映画は凄い。外れがない。
紅海苔

紅海苔の感想・評価

4.5
また、韓国映画にやられた。
あの1997年の通貨危機を経済サスペンス且つエンターテインメントとして映画化するとは。
韓国銀行(我国で言う日銀ね)の通貨政策チーム長のハン姉さんがサンダルからヒールに履き替える時、官僚との攻防が始まる。日本やアメリカの銀行から借り入れしてでも自国経済を自力で立て直したいハン姉さんとIMF管理下にしていっそのこと韓国経済の構造を変えてしまえというハーバード出の財務次官。しかもIMFには当時市場開放を日本に迫っていたクリントン政権の息がかかってますので当然韓国も……
時折スクリーンの右上にウォンの為替相場が表示されますが、ウォン暴落が進むに連れて、漢江に飛び込む人、不動産売却と同時に首を吊る人、そして2人目の主人公の食器工場の親父さんも……

マネーショートでブラピがリーマンショックで大儲けした投資家に「はしゃぐな。何十万の人達が家を失ったんだ」と釘を刺してたけど、似たような場面があります。ただし、こうした犠牲者を哀れんでいるのでなく、もっと儲かるぞの意味ですけど。
韓国が1997年に経済破綻し、IMFの管理下に入る様子を描く。トップ企業も次々と倒産し、自殺者が多数出て韓国は悲惨なことになった。起きたのは20年少し前だ。なかなか出来た映画だが、ずっと同じ調子でやや眠くなったのも事実。

しかし、IMFに救助してもらいながら、背後にいる米国までも批判的に描く”被害者面”には恐れ入る。IMFに助けてもらう以外の選択肢があったのか。

朝鮮は、事大主義で、前政権・前王朝・前宗主国の正統性が否定される。ムン政権で親北路線を突き進んでおり、米国からの離反が加速している。もしこのまま韓国がレッドゾーン入りすれば、反米化するだろう。そんな前兆が、本作に出ているように思われる。
とも

ともの感想・評価

4.0
"無駄遣いしたらあきまへんえ"

韓国社会派エンタメ、このところ良作が続いてるけど、これまた力作。お得意のノワールも恋愛もないが、この面白さよ!

1997年、韓国の通貨危機に立ち向かう対策チームを描く。難しい言葉も使いながらも、わかりやすく作られていて、金融に疎い人でも楽しめるという印象。なかでもIMFとの交渉シーンは息が詰まる。
それにしても無知と無能が上に立つ恐ろしさたるや。。
 公開日が待ち遠しかった作品。思った以上にリアルで重く、またある意味容赦がない。韓国現代史メモリアル映画シリーズに新たな1ページが加わった、という感じ。
 日本で言えば日銀のような、半国家組織的な銀行の通過政策を担う女性、シヒョンが主人公。メディアなどではバブル的な好景気と喧伝されながら、実は財政状態はボロボロで、借金に借金を重ねていた韓国。その窮地をいち早く察知したシヒョンは、総裁に緊急対策を直訴。財務局等国の金融政策の担当官を収集しか協議をはじめるが、彼らは全く違う立て直しのビジョンを描いていた‥…。

 終始シリアスで硬派な筋立てとグレーがかった暗めの映像で、余計なエピソードや感傷もあまりなく、淡々と進んでゆくストーリー。正直楽しい話ではないので、人によっては滅入ってしまうかもしれない。しかし、キム・ヘス演じるシヒョンの鋭敏さ、本当にあらゆる層の国民のために必要な政策とは何かを考え抜いた行動力、そしてその行動を押し進める意志の強さに、ひたすら感心し、惚れ惚れしてしまうので、個人的には辛くなかった。対立する財務局次官等のミソジニー入り混じる態度や、社会の下層にたむろする人々や中小企業、個人事業者はどうでもよい、という、ある意味虚無的で新自由主義に近い思想に怯むことなく向かってゆく姿が清々しく頼もしい。この役回りにぴったりなキム・ヘス。改めて素晴らしい女優さんだと思う。
 
 映画はシヒョンだけでなく、いくつか異なるスタンスの人物の視点からも描かれている。この危機を一獲千金のチャンスと考えて、銀行のサラリーマンから投資コンサルタントとなるジョンハク(ユ・アイン)、町工場を営むガプスとその周辺。ジョンハクは、ちょうど一昨年あたりの傑作『マネーショート』でクリスチャン・ベールが演じた人物を彷彿とさせる。情報収集力や着眼点の確かさ、そして何らかのコンプレックスか因縁などがありそうな感じなど。ジョンハクの場合、階層による格差の中でもがいてきた者の恨みや鬱憤もありそうで、そんな様々な暗い意図を感じさせるユ・アインの演技は、見事にハマっていた。やはりこの人、べらぼうに上手い! 
 うってかわってひたすら哀れなのが、町工場の人たち。手形取引で不渡りを掴まされ、支払いが滞ったら刑務所行きという何とも卑劣な運命に翻弄され、家族もろとも生活苦に陥ったり、自殺に追い込まれたりという悲劇は、当時の韓国では実際にあっことだという。身につまされる。

 『1987 ある闘いの真実』や『工作』に連なるタイプの作品として素晴らしいのだけど、ほんの少し、ユーモアが介在していても良かったんじゃないかな。『マネーショート』(ふざけ過ぎwww)ほどでなくてもよいが、あまりに直球だし、展開が早くて、尺は些か短めなので。20年後の現代をもう少し丁寧にやってもよかっただろうし。ただ、政治ものだけど同種な日本の『新聞記者』などに比べると、ラストの後味が悪くない(未だ闘う意志が残っている)のはすごく良い。韓国現代史を知る意味ではもちろん、我が国においても起こり得る危機を知るという意味でも、今観る価値の高い作品だと思う。
 
余談ながら、韓国ってつくづく苦労の絶えない国なんだなぁという感慨を新たにした。

 ラストにほんの少しながら、ハン・ジミンが出演していて、軽く驚かせてくれます。
dancingufo

dancingufoの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「タクシー運転手」「1987」のように難しい素材をよくぞまぁエンタメに仕上げたなと言う韓国映画の底力を感じた一作。

三者の異なる視点からドラマが描かれているが、それぞれに微妙な接点があり、なかなかうまい構成だった。

特に町工場の社長と韓国銀行のチーム長が兄妹だったとはね。

ちょっとグッときたのは、資金繰りに困った町工場社長を支えようと差し入れに来た良心的な仕入業者。
しかし彼も資金繰りに窮してマンションを金融危機を見越した金融業者に安値で売却。最後はそのマンションで首吊り自殺。

昔見たニュースでIMFのせいで失業した人が、IM FIREDと書いたプラカードを掲げていたが、その背景が非常に良くわかった。

政府は嘘をつく。誰も信じるな。自分の頭で考えろ。

1000兆円の債務がある日本も、対岸の火事ではない。
密室にいる方々は社会のしわ寄せを真には理解してないんやろうな〜〜
hyang

hyangの感想・評価

5.0
めちゃくちゃおもしろかった。
キム・ヘス姉さんほんとシビれる。
最後クレジットでキム・ヘスの名前をみたときに無駄に泣きそうになったくらい感動した。

難しいのかなって思ったし、淡々として眠くなったらどうしようって思ったけど、静の中にある動というか、全然飽きずにハラハラドキドキ。
みて良かった。
無知は怖い。
政治にも経済にも疎いので本当に怖くなりました。
毎日一生懸命働いてちょっとずつ貯めているお金、一瞬で失くなるかもしれない。
でもそんな庶民を国は救ってくれません。
映画の中じゃなくて、現実です。
IPPO

IPPOの感想・評価

4.0
名作というより力作。
1997年末に起きた韓国経済危機、そこからのIMF介入体制の幕開けまでを描く。小難しいが、面白い。

韓国銀行(日本でいう日銀みたいなもの?)のエリート女性、町工場の社長、一儲けを狙う金融コンサルタントの男。3人の目線で奔走、破滅、大博打といった経済危機渦中を多面的に描くのが面白い。

アバズレていない(実際ほんとそう笑)キム・ヘス姉さんの演技を初めて見た。英語も堪能で素敵でした。適役でした。期待のユ・アインもきっちり想定の役割を果たしています。出過ぎず抑えすぎないポジション取りは見事。

最近の韓国映画は『タクシー運転手』『1987』といった80年代ノンフィクション作品が金脈だけど、90年代の混沌も見逃せない。
いつだって韓国という国は国民の情念が国を動かす。日本と似ていて非なるドラマティカルなこの国を学ぶには打ってつけの一作。

アメリカへの恨みつらみみたいなものも感じて、なかなか興味深い。バイオレンス、エロ、ゾンビ無し、正統派社会派韓国ムービー、今ここに。