FWムルナウ監督によるドイツ映画の古典映画です。
古典は常に新しいとは言いますが、本作も現代にも通じる内容の作品に仕上がっています。
ただ、ムルナウ監督は他にも凄まじいサイレント映画の名作が数多くあ…
孫が画面越しに語りかけてくるシーンで不覚にもドキッと。今ではよく見るようなメタ表現だけれど、やはり100年前の映画と考えると…めちゃくちゃ前衛的な事をムルナウはしていた。枠物語になっていて、その内側…
>>続きを読む語りの構造の映画。『最後の人』『サンライズ』も手がけているカール・マイヤーの脚本によるところも大きいだろう。画面に向かって観客に語りかける役者のショットにより突如としてメタ構造が立ち上がり驚く。前年…
>>続きを読む記録
最近映画を観る気が出なくて、久しぶりのおうち映画。ムルナウのBluRay-Boxを買ったので、リハビリも兼ねて鑑賞。71分版。
幾度となくクロースアップで示されることから分かるように、本作…
ある老人の遺産を相続するために騙して孫との仲を悪くしようとする家政婦。
追い出された孫は突然カメラに向かって話す「皆さん、これで終わったと思うでしょう!これからですよ」と。
孫は変装し、巡回映画…
ロケットペンダントに収められた夫の写真(ガラス越しであることを強調したい)に妻の涙が流れたとき、夫の写像が激しく歪む。こうして悲劇を予告された夫の顔面は、ティーポットの鏡面で歪曲したとき、次なる愛の…
>>続きを読む家政婦の岩塩みてーな顔やメタ伏線張って帰る孫、タルチュフ氏の豚まんフェイスなど「顔面」の画力が映画内映画を牽引していく。
同性愛的な匂いは妻の誘惑シーンに上塗りされるし、視線劇からカットで身体を上下…
こりゃおもしろい。映画内映画で詐欺師と偽善者についての教訓みたいな話を描く。映画内映画で解決した問題を現実の人間に見せて説得するという構造、この頃にはもう割とあったのは知ってたけどやっぱり楽しい。
…
映画内映画という構造だが、作中で上映される映画の方がメインという構成で、現代で頻繁に用いられるメタ構造を今以上のラディカルな形で導入しつつ、しかも映画内映画の前に観客に語りかけるという異化効果がなさ…
>>続きを読む1926年のドイツ表現主義の色濃い映画。特に劇中劇である「タルチュフ」における影と光の扱い方はまさにそれ。
金持ちの老人を騙し、遺産を狙う召使い家政婦。彼女は彼の実は孫を追い払い、遅効性の毒を飲ま…