男尊女卑というテーマを全面的に感じることがなかったのは、主人公の演技力と感情を抑えた演出の成果でしょうか。
ただ一カ所だけ主人公が感情を爆発させて泣いてしまう場面があり、悲しみ悔しさ…全てが伝わっ…
コソボで暮らすとある家族の身に起きた男尊女卑が産んだ理不尽な出来事。
淡々と情景が描写されていく。こうした男性によって女性の人生が勝手に決められていく様子は日本でも珍しくない光景だし、遠い国の出来事…
裁判官の夫と平穏に暮らす手話通訳者のヴェラ。だが、その日常は夫の突然の自殺によって崩れてしまう。
葬儀後「村の家…俺に譲るって約束なんだけど…」夫が所有する田舎の家を「俺のものだ!」と主張し、家の…
手話通訳者というボーダーから動き出す新しい地平。現状維持で地位を守りたい者どもにきっぱり告げる訣別に、快哉だ。
自分たちに都合のいいように作りあげた場所で男たちはぬくぬく楽しんでいたいんだろうが、そ…
子どもは爆竹遊びで「戦争ごっこ」、郊外には崩壊した建物。
そこかしこに戦争の影を色濃く残しながらも、経済成長の兆しが見えるコソボを舞台に、夫の自殺と田舎の持ち家によって手話通訳のヴェラが巻き込まれる…
東京国際映画祭グランプリ
ヴェネツィア映画祭のオリゾンテ部門でプレミアされた女性監督による作品。
これはグランプリも納得の素晴らしい作品。この短さの中で男性中心の社会における女性の生き方の提示や映…
我が母に捧げる、この一言で映画全体がひっくり返った。
映画的な奥行きとか表現がされなかったり、あと一歩なのが歯痒かったのは正直なところだが、この一言で描かれている事象が作品として現実味を帯びてくる。…
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