誓いの作品情報・感想・評価

「誓い」に投稿された感想・評価

若きメルギブソン主演。

オーストラリア製作とあってか、太陽に照らされる荒野、夜の荒野、乾いたガリポリの地など… 色彩豊かな砂漠の情景推し映画でもある。

前半部は、ランナーの2人による青春劇とまだ見ぬ戦場への冒険心を描く。
そして後半部のガリポリ戦線、第一次大戦のどの戦線でも日常となった塹壕への突撃と機関銃による掃射の殺戮のラストへと歩んでいく。
もはや戦略的に無意味な突撃命令と、伝令が間に合わずに突撃を敢行せざるを得ない軽騎兵連隊、命令中止に間に合わなかったメルギブソンが崩れ落ちる場面で終幕となる。
ほとんどの日本人が知らない第一次世界大戦の一局面、オーストラリア軍(連合国側)とオスマン・トルコ軍(同盟国側)の戦いを、オーストラリア軍に志願入隊した二人の若者の物語として描いた作品。
          *
(邦題がなぜ「誓い」になったのか不思議だが)原題はGallipoli、ガリポリとはトルコ領土内の半島の名前。トルコのヨーロッパ側とアジア側の陸地の間にマルマラ海という内海があって、黒海と地中海(エーゲ海)をつないでいる。マルマラ海の東と西は狭いボスポラス海峡とダーダネルス海峡になっている。ヨーロッパ側の陸地からひょろひょろと盲腸のように伸び出てダーダネルス海峡をつくっているのがガリポリ半島だ。
          *
イギリスは戦略の要地であるガリポリ半島に敵地上陸して戦争を有利に進めようとしたが、ケマル・アタチュルク率いるオスマン帝国軍の激しい抵抗に遭い、全く目的を果たせないまま膠着状態が続いた。そのためイギリスは英連邦の仲間であるオーストラリアとニュージーランドに参戦を要請し、両国の志願兵からなる軍(ANZAC軍)が戦場に派遣された。
          *
長期にわたるガリポリの戦いで多くの戦死者が出ていて(トルコ側8.7万人、連合国側4.4万人(うちANZAC軍1.1万人))、ANZAC軍のガリポリ上陸記念の日4月25日はオーストラリア、ニュージーランドで国民の祝日となっている。
         ***
戦争映画だが戦闘シーンは終盤だけ、そこを除くと全体的に明るい雰囲気。当時の若者たちのメンタリティーが二人の若者アーチ―(マーク・リー)、とダン(=メル・ギブソン)からよく伝わってくる。今のように戦場の生々しい報道がなかった時代、誰もが未来に疑いがなく根拠のない自信を持っていた時代。走るのが得意な二人のキャラは「炎のランナー」を思い出す。もの哀しいアルビノーニのアダージオ(BGM)も印象的。走るのが好きなことが終盤のエピソードに回収されていき・・・悲しいラストショット、これは記憶に残るシーンとなるでしょう。
yadakor

yadakorの感想・評価

3.0
戦闘シーンは今と比べると緊迫しない、プライベートライアンのすごさや
電令で歩兵の突撃命令受けて強引に突撃するのってよくあるけど、しなきゃいいじゃんと思う ひとりの命よりファミリーの名誉が重んじられたのかね
時の流行りか知らないが、オーストラリアの砂漠にシンセのピコピコは全然合わない
青空も赤味がかった土も美しかったし、戦争の描写も悪くなかったのだけど、撮り方や編集があまり好みじゃなかったせいかそこまで没頭できなかった。

ピーター・ウィアーは個人的に当たり外れの激しい監督なのかもと思った。

でもメル・ギブソンがハクソーリッジを撮る参考に少しはなったのかもしれないと思うと興味深くはある。
dude

dudeの感想・評価

3.8
やはりピーター・ウィアー作品は普遍的な味わいがある。第一次大戦のガリポリの戦いを描いているが、若者たちの迸る生気が戦争の悲惨さを際立たせるのと同時に、失われた命を知った鑑賞後に思い返す彼らの青春は何倍もの輝きに感じられる。生命力の捌け口のような疾走によって早すぎる死を迎える青年たち。
戦場の描写に関しては『プライベート・ライアン』や『ハクソー・リッジ』以降の現在では上品に見えなくもないが、作品の叙情性を強めることに一役買っているかもしれない。しかしこの邦題...何がどう誓いなのか。
クリスマス、終わりましたでしょうか?敗戦国の仏教徒である私はガクガク震えながら、布団にくるまって寝ておりました。あ、単なるストーブの灯油切れであります。悪意はございません、プリンスです。さて、残念ながら映画のレビューをしなくてはなりません。普段はなるべくレビューは避けるジャンル、戦争映画。変な邦題「誓い」であります。
第一次大戦のイギリス軍の援軍として送り込まれるオーストラリア軍の若者達を描いた作品でありますからして、私からは遠いので好き勝手に書ける訳です。
オーストラリアの片田舎で無敵を誇るストイックなランナーのマーク・リー扮するアーチー君とお調子者なチンピラランナー、我らがメルギブソン扮するフランク君。
ある原始的な陸上競技大会でライバル関係になった事から、友情が芽生える訳ですよ。これだからスポーツってやつは良くない。あ、失礼。当時のオーストラリアの立場的なモノなのか若者特有のアレなのかわかりませんが、前半部分、戦争に対する意識が相当にカジュアルに描かれているんですね。志願して騎兵隊になれたらカッコイイ!抱けるぜぇ〜!てなもんですよ。正義感の強い意識高い系アーチー君の勧めと大多数の大人達の無責任な世論と雰囲気に押されて、俺の戦争じゃねーし!知らねーし!と、終始無関心だったゆとりフランク君もなんとなくのお付き合い。みんなで仲良く、志願からの入隊となる訳ですね。
しかし入ってみたらオーストラリアの軍隊っつうのが、これまたユルイ。武士のプライドも横綱の品格もゼロ。貴様、母ちゃんのパイパイが欲しいのかぁ〜!!的な要素も皆無ですよ。上官はみんなハートフル軍曹ですよ。面白おかしいまま、おふざけ訓練。フットボールしたり、フルチン海水浴したり。。あ!!メルギブソンのフランク見えたっ!??巻き戻し巻き戻し!! はっ!!イカンイカン。点鼻薬!点鼻薬!
ここで映画が終わりなら、ただ飯が食えて女抱き放題。兵隊さんはやめらんない訳ですよ。皆んな戦争行きたくなるわ。
しかし、物語後半、そんなグータラ呑気なオージー達は何も知らずに戦地、トルコのガリポリに出兵。
はぁ?つうか、これってマジ戦争じゃね?弾飛んで来るし、超ヤバいんですけど。
様相一変です。戦争行ったからにはONかOFFしか無いことに気づかされます。そして意味があるのか無いのか、無茶な塹壕戦。バカな作戦で、もう死にまくり。イギリスとドイツの戦争ですからね。オーストラリアなんて下請け扱いなんですよ。ハートフルな上官の上の上のまた上の方では、本気で戦争やってますから!そこに終始気づかないままのオーストラリア人の人の良さ。そんな中で追い詰められてゆくアーチー君とフランク君。銀座の盗塁王、柴田勲並の足の速さを見込まれて、ある重要な任務を任される訳です。西洋人特有の男同士のトゥーマッチな友情や自己犠牲の精神やらは描かれてますが、戦争映画にありがちな主義や思想を押し付けないあたりが好感持てる訳ですよ。戦争が悲惨で良くないなんて、分かり切ったメッセージは要らんのですよ。下っ端はね、生と死のみでございます!
そして、モンティパイソンの様な一瞬で全てを足で踏んづけて終わるこのエンディングは私の大好物な訳であります。
これはもっと評価されるべき映画でしょうね。そしてちゃんとしたレビューを書かれるべき作品でございます。モチロン、わたくしのフォロワーの皆様にも是非オススメでございます。でわまた!
当時見た予告編で、てっきり戦争映画と思い込んでたから、前半はいつまで走ってんねん…となった。
ま、それが後半にええ様に掛かってくるけどね。
20171008
今まで観たピーター・ウィアー作の中で一番良かった。というか本当に良かった。良かった・・・。砂漠、戦争、青春、いずれかのワードに引っ掛かる人はマスト。
もしも名画座の支配人だったら その5

メル・ギブソンが「マッドマックス」の1と2の間の作品。若い!
監督はピーター・ウィアー。

原題はGallipoli(ガリポリ)。第一次世界大戦の戦場。「誓い」という題名は全くピンとこないです(^^;;

第1次世界大戦では、イギリスの植民地であるインドや自治領のオーストラリア、ニュージーランド、カナダ等から多くの若者たちが、イギリス軍として参戦したようです。相手はドイツやトルコ。

この作品も、オーストラリアから志願した2人の若者が主役。共に足が速いことで、短距離走のライバルから仲良くなる。
前半は彼らが競技に出たり、ロードムービー的なシーンがオーストラリアの広大な風景の中で描かれます。また、エジプトでの軍隊の訓練などが、どちらかと言うと面白おかしく描かれます。青春映画のノリです。
ここまでなら、この映画はさほど印象に残らなかったと思うのですが、彼らが出陣してからは、一気にグッと来ました!

第一次世界大戦を扱った映画をたくさんは観ていないですが、戦場のシーンではかならず塹壕が出てきます。「西部戦線異状なし」やキューブリックの「突撃」、観たばかりの「ワンダーウーマン」も。お互いの国が塹壕から突撃し合い陣地を取り合う。この戦い方は、中々進まないし、犠牲者がたくさん出そうです。
この映画でも塹壕戦が描かれますが、その前線は悲惨です。そして、彼らはイギリス正規軍ではない、、。

前半の青春の日々と対比するように、戦争のやり切れなさが、痛切に胸に刺さります。
テレビ録画

ピーター・ウィアー監督作品
自分ランキング・・・位
>|