この映画は、小津が記念写真を告別の儀式として機能させた初めての映画である。記念写真は、その反転と倒立という現象によって、共同体としての家族を翻す、逆さにする、引き離す儀式である。この儀式と並んで、小…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
ラストの海岸は、設定上は鵠沼だけど実際は茅ヶ崎海岸で撮ったとのこと。ということは、途中で映るよしずっぱりが生えた海岸も茅ヶ崎かもですかね?
鵠沼の別荘、胡座をかいてお母さんに話しかける次男・佐分利…
再鑑賞。日中戦争から帰還した小津が最初に撮った作品。1941年公開。佐分利信、高峰三枝子、桑野通子らオールスターキャストで興行的にも大きなヒット作となった。「東京物語」の原型とも言えるこの作品は、家…
>>続きを読む政財界で名を成したと思われる父が急死。家が抵当に入れられ住処を失った妻と未婚の三女高峰三枝子は長男家→長女家→鵠沼の別荘を転々とする。全然鳴かない真っ黒な九官鳥。葬儀の前に励ましながら三枝子に自分の…
>>続きを読む1941年製作の映画。小津安二郎監督作品。
戸田家は5人兄妹、ある日父である進太郎が急逝。多額の借金により屋敷は売却、そこに住んでいた母と末っ子の節子は、長男の進一郎の住まいに移ることとなった。
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小津監督が日中戦争から帰還した後に撮った作品。
大家族と、そのゆるやかな崩壊。時代の変わり目。以前の作品とはテーマが明らかに違うと感じる。後の「東京物語」などの原点と言えそう。
母と三女を厄介もの…
戦場から帰還した小津安二郎軍曹が撮った最初の作品。ここから『東京物語』、遺作となった『秋刀魚の味』へと数々の傑作が誕生した監督の真骨頂とも言える作品。
本作が公開された1941年の12月には太平洋戦…
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