テレビ局のディレクターが、4国の国境に隣接する小さな村にある「待合室」と呼ばれる異国からの亡命者たちの仮宿での取材で、偶然カメラに映り込んだ男の正体と行方を調査し始め、どうやら失踪した大物政治家では…
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アルバニアと接するギリシャ北部の町、通称「待合室」と呼ばれるその橋には戸籍を持たぬ人々が住んでいる。この町には国境沿いの孤独、不安、死の影が常に揺曳している。海に浮かぶアジア難民の死体、どんよりと灰…
>>続きを読む【個人的な記憶を喚起する映画】
過去の何気ない記憶を喚起する、そんな映画です。アンゲロプロスの映画にはそうした性格がありますが、この作品はことにそういう味が濃い。
扱われている材料についてよくは…
国境線での膝を上げるポーズ。無言の結婚式。再会の才能モニター越しのクローズアップ。クローズアップは必要な時しか使わないことを徹底している。結果ほとんどなくなるのである。そんな映画が好き。
マストロヤ…
テオ・アンゲロプロス作品。静かな雰囲気と退廃的な風景は好きなんですが、どうも作品のテーマとは合っていないような気がしました。制作意図がよく分からないというか。とはいえ、この街並み、川、海などの映像は…
>>続きを読む川の向こう側とこちら側の結婚式のシーンが今でも心に残っています。
川の真ん中が国境。
川のこちら側に一人立つ花嫁の白いドレス。
あんなにきれいな絵本みたいなシーンはあまりないと思いました。
いつも…
【1992年キネマ旬報外国映画ベストテン 第3位】
第44回カンヌ国際映画祭コンペに出品されたアンゲロプロスの長編9作目。
アンゲロプロスはそこまで好きな作家というわけでもないのだが、なぜか定期的…