1951年製作公開。原作大岡昇平。潤色福田恒存。脚色依田義賢。そして監督溝口健二が描く92分の物語。小説は当時のベストセラーだったそうだが、読者のどの琴線に触れたのだろう。
1945年。アメリカ軍…
何気に溝口は時代劇ばかり観ていたから電車のショットに驚く。長回しによる見事なカメラワークは健在で、打ちのめされっきりだったけど、唐突に訪れる都市のショット、あるいは電車の絵はちょっぴり間抜けで少し安…
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武蔵野に建てられた亡き父の
家で夫と暮らす道子。夫との
夫婦関係は無いよう。ある日
従弟の勉が復員し戻るが
脚本 依田義賢 原作 大岡昇平
姦通罪不要論者の夫に抵抗するよう…
田中絹代版『雪夫人絵図』と言うべきか。
夫と暮らした家に執着する女。女は最後には非業の死を遂げる。しかし本作は『雪夫人絵図』とは異なるラストになっている。溝口と言えば池、あるいは川、湖に女の死を重…