タルコフスキー最後の作品となったこの『サクリファイス』は、もしかすると彼の作品のなかで、最も彼らしくない作風という意味において、1つの終着点を表しているようにも思う。
彼らしくないというのは、「罪…
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ニーチェ
「君は 人生に失敗したと 思ったことはあるかい」
「ほかに後悔は確かにある 自分に望んでいた 知的人生というものだ 哲学に歴史 宗教と美学を学び 学問に縛られてしまった がんじが…
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子供に犠牲を強いることはない。忍び寄る恐怖は視界には入らずとも音や振動で感じることができるし、超自然的な存在も風を起こし、物を落とし、扉を開け閉めしながら信じる者、信じない者に向かって呼びかけている…
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同監督の『ノスタルジア』は個人的に合わなかったけど今回は良かった
テーマは犠牲・神の存在・祈りなのかな?
映画の初めからずっと薄暗くていかにも世界の終わりって感じが漂ってたけど、アレクサンデルが…
久しぶりのこちら。冒頭の二人のおっさんの会話からして最高にキレがある。
世界の家族の崩壊。慄く恐怖との対峙。
バッハと海童道祖、西と東それぞれの静謐な音楽がしっとり流れる画面に染み渡る美。陰陽印の着…
表象する世界との決別こそ芸術の追究であり、それは真理との接続とも言い換えられる。
それを絶え間ない詩的なイメージで具象化し、身を切る覚悟で映像に繋ぎ止められる非凡なデミウルゴスこそ、タルコフスキーな…
タルコフスキー全作品中一番好き。毎回救済がテーマに上がるのと難解とか長いとかとっつきにくいとよく言われるけど、この人以外もシュワンクマイエルやキューブリックやリンチもだけど読み解くのではなく身を委ね…
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