本作のストーリーは、はっきり言って、三流とまでは言わないが、二流である。その意味では、本作の音楽を担当している芥川也寸志の父親、龍之介が1918年に書いた短編『袈裟と盛遠』の方が、心理主義的解釈で…
>>続きを読む平安時代の衣装の色彩の涼やかな艶やかさと、自然と建築、月明かりや灯りと影、全てがいくら見ていても飽きることのない手触りの映像でした。
ショットも鑑賞者の心と呼応するようで、ひとつひとつが本当に宝物の…
極彩色で描かれた悲しき人間絵巻。
同時期に作られた『羅生門』の白黒の平安ディストピア心理サスペンスとは対照的に『地獄門』は極彩色の絢爛豪華な貴族と武士の人間模様。『羅生門』が下人や杣売りといった庶…
「愛ゆえに堕ちた武士の運命――美しき女房への狂おしい執着が導く、悲劇の結末。」
平安時代末期、都は源氏と平家の抗争に揺れていた。ある夜、源氏の軍勢が上皇の御所を襲撃する。混乱の中、上皇の身代わりと…
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