製作費の大きさを高らかに謳い上げるハリウッド超大作とは違うベクトルでお金かかってる。お金かかってるという意識すらないかのように潤沢に、湯水のようにドバドバお金を使っているのが画面の端々から伝わってく…
>>続きを読む映画に裏切りや密告は存在しない。たとえ裏切りや密告が描かれようとも、裏切りに対しては裏切りが、密告に対しては密告が折り返されて、結局は肯定のみの世界が繰り広げられる。そうした二重性を確固たるものにす…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
絶妙な人物造形が巧みだった。
フランツが自尊心の崩壊により狂ってしまうわけだが、そこにいたるまでのフランツの美しさと垣間見える幼児性や無邪気な邪悪さなどが魅力を引き立たせていた。
ただラストの再会…
伯爵夫人の女性としてのイノセンス:政治におけるイノセンスの暗喩?
→イノセントだから、対象の実態を知らずに幻想で判断し、行動するので、ナショナリストと革命家にもなり得るし、売国者、密告者にもなり得る…
戦争を背景に若い将校と貴婦人の姦通と破滅を描く……というよくあるメロドラマで前半はあーハイハイという感じで観ていたのだが、終盤の画の残酷さには圧倒されてしまった。フランツの部屋の空虚な華やかさ、退廃…
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