幸福な孤独感_。
都会育ちで裕福な家庭に育った妻妙子と、地方出身者で朴訥な夫茂吉。お見合い結婚してからも、情愛が育つことなく中年まできた。そんな二人の前に、年頃の姪っ子節子の見合い話が持ち上がる。…
近く用事があり鎌倉に行くので、円覚寺にある小津安二郎監督のお墓に行こうかと予定しております。
小津作品のいわゆる紀子三部作を観て、本作に至ったわけですが、どの作品も大変面白い。そのクオリティーの高さ…
小津の従軍後初の作品となる予定だった本作。軍の検閲であえなく没になったシナリオを改定して、紀子三部作の合間に公開された1本。小津安二郎と脚本家野田高梧との名タッグによる、いわば絶頂期にあたる映画だが…
>>続きを読む夫婦の上手くいかなさ、和解した時の平穏が身に染みる。
小津安二郎「東京物語」の前年。家庭ドラマなので、固定カメラで捉える日本家屋が趣深く、間取りが分かるような移動が多い。
また東京のあらゆる娯楽…
倦怠期でもなく、浮気性でもない、問題にない夫婦。ただはでな妻と地味な夫というだけの夫婦が、お茶漬を一緒に食べてお互いを理解するまでの話。小津、野田、厚田による、小暮、佐分利に、鶴田、淡島、津島などが…
>>続きを読むこの時代の”日本”はもう存在しないんだよね。寂しいな。何回、この時代に行きたいと思ったか。今は全部の情報が明瞭すぎてつまらない。日本の土着性や情緒が、滲み出ることがあまりない。明らかにアメリカナイズ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
とても良かった。
この当時の人の話し方ややり取りが可愛いし渋いしで、飽きずに見れた。
奔放で高慢な妻と、穏やかで実直な夫という夫婦。妻が夫を見下しているものの、後の展開でその存在の大切さに気づく。
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誰かの気質や言動が「その人らしい」ということを自然に重んじていて、どんなに自分と違ったってさして問題はなくて、そして相手もそう扱ってくれるかどうかはとくに気に留めない、というひとつの理想である姿勢を…
>>続きを読む松竹株式会社