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愛と誠 完結篇のkazu1961のレビュー・感想・評価

愛と誠 完結篇(1976年製作の映画)
3.0
▪️Title : 「愛と誠 完結篇」
Original Title :※※※
▪️First Release Year:1976
▪️JP Release Date :1976/09/23
▪️Production Country:日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-331 再鑑賞
🕰Running Time:91分
▪️My Review
原作同様、ポエトリーなラストシーンには感動します。シリーズ最終章ににふさわしいラストシーンですよね(漫画を読んだ時も、本作を劇場で観た時もこのラストシーンは悲しくて、切なくて泣いてしまいました。)
本作は、原作では、自殺した高原由紀が実は生きていたことが発覚するんですが、この実写映画シリーズでは死んだままということで、講談社漫画文庫の第7巻から最後の第10巻までの内容をコンパクトにまとめています。そして、原作のエピソードを上手く映像化したのではないかとは思います。アクション演出を真樹日佐夫が受け持ったことによってアクションレベルはシリーズ最高ではないかと思います。3作目の誠を演じた、加納竜が一番誠としてハマっているとも思います。
しかしながら、絶対的に残念な点が二点、先ず、監督が山根成之から南部英夫に変わったこと、これによって前作までの素晴らしかった映像面での演出が無くなってしまい、別の映画にすら感じてしまいます。良い意味でのカルト感がなくなってしまいました。さらに絶対的に許せないのが製作側はケジメをつけたかったのでしょうが、主人公の誠に最後に敵対する砂土谷峻と黒幕の議員を殺させたこと。原作では悪い素振りを演じてきた誠が、本当の心の優しい誠に戻って愛とエンディングを迎えるその意味を思うと、絶対に原作から変えてはいけなかった部分だと思います。
キャストでは、座王与平を大滝秀治が演じてたり、東八郎や佐藤蛾次郎が脇役ででていたり、原作者の梶原一騎が刑事役で出演されてたりとラストにふさわしいキャストが多く観られました。
物語は。。。
悪の温床、花園実業高校に通う愛と誠。ある夜、愛に脅迫電話がありました。「誠に転校するよう伝えろ。彼の命が惜しければ」。愛から忠告された誠は、逆に新たな挑戦状に闘志を燃やす始末でした。翌朝登校した誠の教室は、悪名高いヤングマフィア「緋桜団」に占拠されていました。団長の砂土谷峻の鞭が誠に飛び、打ちのめされます。そこに割って入ったのが、高校の理事長で政財界の黒幕、座王でした。座王と峻は実の親子で、子供の頃、目を傷つけられた峻は家を飛び出した過去があります。その日以来、誠と峻の因縁の対決が始まりました。そして突然、早乙女家に重大事件が起き、最大の危機が迫ります。。。
原作もそうですが、影の大番長高原由紀のくだりが一番『愛と誠』として印象深いストーリーですね。なので第二作が一番素晴らしい作品かと思います。

▪️Overview
1970年代に少年マガジンに連載されて大ブームを巻き起こした、梶原一騎・原作、ながやす巧・画による名作コミック「愛と誠」の実写映画化シリーズ3部作の完結編。太賀誠との戦いに敗れた影の大番長・高原由紀が死を選び、つかの間の平和が訪れた花園実業高校。そんなある日、ヤングマフィア「緋桜団」を率いる砂土谷峻が誠に挑戦状を叩きつけてきて……。メガホンを取るのは、本作が長編監督デビューとなる南部英夫。(引用:映画.com)

出演は、早乙女愛、加納竜、柴俊夫、内田喜郎など。
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