空間を人が絶え間なく運動している、プロットに寄与しないような細かい演出。道端で出会って声掛けて近づけばすむのに少し距離を取るから聞こえない、聞き返して大声でまた言うみたいな、どうでもいいけど豊かなシ…
>>続きを読む「ゲス野郎」最早この一言で充分。暗闇の中で冷たく光るジャンヌ・モローのまなざし。素晴らしい。悪夢かと思いたい現実の有り様を淡々と、しかし存分に舐め回すように。ブニュエルの映画ってひたすら生々しいんだ…
>>続きを読むルイス・ブニュエル監督『小間使いの日記』(1963)
平然としたブルジョアへの批判と憐れみ。
使役の関係によって流入してくる、業務関係以上の抑圧を跳ね返す、或いは、そのまま流し切る、
セレスチー…
誰もが羨む、豪奢な暮らし。
足を踏み入れてはじめて分かる、そのむなしさ。
金に取り憑かれた人間の行く末は、あらかじめ決められているかのようだ。
ジャンヌ・モロー演じる美しき小間使いも、空虚なブルジョ…
「似た者同士」の二人、一方は結婚によって上流階級の仲間入りを果たし、もう一方は、商売を始めて小市民的な幸福を実現しながら、より下層の階級へ憎悪をぶつけ続ける。
少女の死をめぐる対立も、結局は同じ階級…
ルイス・ブニュエルがフランスで撮った作品。いつものシュルレアリスム、毒気は薄まったが映像は端正に撮られており美しい。やはりブニュエルらしく階級、制度、システム批判が本作でも炸裂している。
傲慢で腹…
1930年代のフランス。モダンな雰囲気を纏ったジャンヌ・モローが小間使いとしてパリから鄙びた土地に立つ豪邸にやってくる。夜な夜な部屋に呼び出し秘蔵の女性靴のコレクションを履かせる老主人。あらたな女中…
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