マドモアゼルの作品情報・感想・評価

「マドモアゼル」に投稿された感想・評価

歪みまくった独身女の奇行と 村の閉塞感が生み出す不気味で奇妙な作品。ジャンヌダルクやジルドレと結びつけようと試みたが マドモアゼルがトリッキー過ぎて挫折。“純潔”は「美徳でもある」そして「苦悩にもなり得る」。一瞬『小さな悪の華』を想起したが違った。残るものは衝撃のみ。こんなの見たことない。興味がある方は是非。
梨

梨の感想・評価

3.4

このレビューはネタバレを含みます

表ではマドモアゼルと慕われている彼女だが、男たちからは「パリでは平凡な女になのに女神扱いされている」と陰で言われたり、「花嫁が冠に使う花を折ってはならんな」と皮肉られたりと、明らかに"婚期を逃したオールドミス"といった扱いをされていて、本人もなんとなくそれを察している。
頻繁に鏡を見たりと服装に気を遣い、小洒落たマドモアゼルは明らかにこの泥臭い田舎のにおいて異色の存在であり、こんな村から出たいと願うのも無理はない。やっとのことでイタリア男と一晩かけて野原で愛しあった朝、「明日ここを出る」と告げられた彼女の絶望と怒りは容易く推測できる。

悪意に満ちたジャンヌはどうしてこんな妖艶なんだろう、ファムファタールなんて甘ったるい存在ではなく、飢えた牝犬のような卑しさとどす黒い存在感に目が離せなかった(ピアニストの「知的な顔して中身はクソ同然なんだな」というセリフを思い出した)。
マドモアゼルと呼ばれる女教師兼職員(ジャンヌ・モロー)の悪女ぶりが際立つ映画だった。

マドモアゼル(ジャンヌ・モロー)が洗練された衣装にもかかわらず水門をあける風景から始まる。水門を開けることで、水が勢いよく村に流れ込み、洪水となる。そこで、活躍しているのは「よそ者」扱いされているイタリア人の男マヌーであった。
よそ者というだけで犯人の嫌疑をかけられるマヌーだったが、息子と暮らしている。

村人の話で、これまで放火2件、洪水1件が起こっているということ。
そうした事実を踏まえて、またまたマドモアゼルが放火する。次は、水に毒薬を入れて家畜(牛、馬など)を殺す。そして、タバコを落として火が付いた家を放って逃げるという「結果的に放火殺人」と悪事を続ける。
このあたり、歪んだ行動はなはだしい。

さらにマドモアゼルの悪女ぶりは、雷雨の夜~朝にかけて、マヌーとセックスするが、ボロボロの服で朝帰りしたマドモアゼルに村の女が「おのイタリア人にされたの?」→「そうよ!」と言い放つことで、マヌーはリンチを受けて………。


観ていても、さほど楽しい映画ではなく、不条理な世界が描かれていて、マドモアゼルの歪んだ行動の意図が最後まで分からないので「モヤモヤ感が溜まった作品」であった。
yumiko

yumikoの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます


陰険なオールドミスが繰り広げる 陰湿な事件や出来事の数々。
冒頭から最後まで、陰険の極みで去ってゆく・・・・・。

でも綺麗な風景、綺麗な彼女なので困ってしまいます。


主演のジャンヌモローさんは、3カ月ほど前に亡くなられました。
残念です・・・
緑

緑の感想・評価

3.0
全体的に理不尽なマドモアゼルの行動にこっちまで振り回された。
うさぎをボコボコにしたのマジで許せん。人間をボコボコにするのはいいけど小動物を虐めるな。
なすび

なすびの感想・評価

5.0
うおぉ、、激ヤバ胸糞映画…後味悪すぎ…だけど映画の雰囲気はとても好きだった、淡々とじわじわと…なぶり殺しにされてる感覚

ジャンヌモローの存在感半端ない…素で悪女顔、映画界に1人はいなくてはならぬ存在。ジャンヌモローがそこにいるだけで不穏な空気が漂う、微笑むだけで背筋がゾクッとする。ある意味こんな女優目指してもなれない、天性だ…
悪いことする前必ずしっかり化粧するとことかハイヒールを選ぶとことか髪の毛を結わえるとことか色っぽい仕草の玉手箱、髪を下ろすと一気に少女になる。

ジャンヌモローを可愛くないだとか言う奴はまだまだお子ちゃま。オトナになればジャンヌモローがどんだけ本当の女の色気を纏ってるか美しいのか綺麗なのか分かる。
honami

honamiの感想・評価

3.2
ジャケ借り。マドモアゼルというタイトルから想像していた内容とは違い独身拗らせたサイコパス女の話だった。とにかく後味悪い。ファムファタールなんてもんじゃない。
それでもジャンヌモローは美しい。犬の鳴き真似!
chiyo

chiyoの感想・評価

3.5
悪意を剥き出しにしたジャンヌ・モローは、何故にこんなにも美しいのか。少年ブルーノを罵る時、納屋に火を放つ時、小さな卵を握り潰す時、その全ては許されることではないけれど、普段の無表情とは打って変わって、薄く笑みを湛えた表情が恐ろしくも魅力的。そして、授業で語られる殺人鬼ジル・ド・レは彼女の心の闇を、聖女ジャンヌ・ダルクは村の皆に慕われ見送られる彼女を表しているような気が。その対比として、誰からも見送られることのないブルーノがあまりに切ない。それにしても、イタリア人に対する羨望と差別が甚だしく、私刑が許されていることに驚くばかり。また、マドモアゼルとマヌーが過ごす最後の1日に会話らしい会話はなく、彼女の発する言葉が犬の泣き真似だけというのが衝撃。ただ、マヌーもマヌーで彼は父親としてどうなのか?と思うばかり。
ooospem

ooospemの感想・評価

3.7
ジャンヌ・モロー追悼を兼ねるもややタイムラグが出る。まあよし。意地悪が似合ってしまう彼女が昔はそら恐ろしかったのだけど、観れば観るほどそのミステリアスな思慮深そうな存在感に圧倒されるしかなくなっていく。強く威厳があり屈することを知らなさそうでいて、どこか弱くて脆くて危なくて、その細すぎるウエストのごとくホロっと折れてしまいそうでもある。こんなひと、中々いません。今作はそんなジャンヌの存在感の素晴らしさを堪能するにもってこいなのでは、良かった。

ウエストといえば、ジャンヌのファッションって素敵だなといつも思う。ジャンヌの体型って独特じゃないですか、小柄で、ウエストがとても細くて、どこかミニマムで。パリコレモデルのようなバランス感とは離れている、けれど美しいという微妙なニュアンス。そんな彼女に合うファッションは、軽やかで壮厳、自由でいて慎ましく、可愛らしさも残した大人の女性らしさ、つまりもうオシャレの域を越えた自己一体化へと昇華されている。よく見てみて、エレガントなのに、決して洋服が目立つことはしない。全体でジャンヌそのものなのだ。ジャンヌがパンツ・スタイルとか、そりゃ着るにしても、わたしは想像できません。
追悼ジャンヌ・モロー様
艶やかで気だるい彼女の表情がたまらなく好きでした。
心よりご冥福をお祈りいたします。

イギリスの映画監督トニー・リチャードソンがヌーヴェルヴァーグの女神(ミューズ)ジャンヌ・モローを起用した狂女サスペンス映画。
うわー、彼女がヌーヴェルヴァーグ作品で演じてきた悪女なんて全然可愛いもんだったわ!たまらん!てな感じで、私が一段とモロー様に惚れ込んだ作品でもあります。

フランスの田舎で小学校教師をする気品高い年増独身女"マドモアゼル"をジャンヌ・モローが熱演しており、
彼女がひた隠しにする悪徳と愛欲の牙が、この村を悪夢へと陥れます。
彼女の花を開かせるのはイタリア野郎マヌー父子の存在…。

ジャンヌ・モローは当時38歳であり、婚期を逃した危ない変態美女っぷりが個人的にクソそそる作品なのです。
あのお高い淑女が卑しい牝犬に豹変しちゃう演技はほんとに最高。
それにしてもマヌーがガチでうらやましい。あんな思いが出来るなら全然マヌーと代わりたい。

彼女がマルグリット・デュラスの脚本で仕事をするのは、ベルモンドとの共演作「雨のしのび逢い」から2回目。
その後もデュラスの自伝的代表作「愛人/ラマン」にてモローはナレーションを担当することになります。

格差社会の全貌とアンチテーゼの精神を逆説的に訴えたショッキングな内容は、今もなお我々の心を魅了して止みません。

これからも銀幕の中で生きるあなたを慕い続けてゆきます。
どうか安らかに。
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