《ばらばらな家族》
こんなに暗い家族ドラマは初めて見た。夜が多いのも印象的で、登場人物に笑顔がないことや家族が辿る悲劇のプロットまでとにかく暗い。今作が小津作品の中でどのような位置づけなのかは分か…
ジャケット写真の「雀卓に片肘をついて、もの思いに耽りながらタバコを嗜む有馬稲子」がとても印象的だったため鑑賞。
そしたら作中にそんな場面はなく、ただのスチール写真だったらしい。
写真から、雀荘でお茶…
とてつもなく暗い作品。他の小津作品のような家族の中にみえる日本の美徳はあまり描かれない。全員目が死んでいて、何かを諦めている。ただ、やはり結末からは日本古来の家族を重んじていることが分かる。
反対に…
家族っていちばん近くにいるはずなのに
まるで他人みたいになる瞬間がある。
『東京暮色』に出てくる家族はまさにそれで、
みんな何かおかしいとは感じてる。
でも、その“何か”が分からないから
分かった…
国民の父といわれた笠智衆がどんどん私の中でも父になってきて、最後の姿がなんだか切ない。
幸せになって‥‥と思う。
特に理由が明かされない母親不在の家族構成の小津のファミリー映画にしては珍しく「浮気し…
母親に捨てられ父子家庭で育った姉妹、夫と上手くいかず子連れで実家に帰ってきた長女、軽薄な学生に騙された次女、不幸な境遇にあっても生きていかないといけない。
どうなるか分からないがとりあえず頑張って…
松竹株式会社